2019年度 FIT入試:森谷日向子

学部:法学部政治学科
出身校:学習院女子高等科

<志望動機>

私は政治思想の視点から日本の民主主義のあり方を研究したいと考え、本塾の法学部政治学科を志望しました。もともと倫理学や哲学に興味があり得意科目でもあったため、そういった分野の本を読んでいたところ、政治思想のおもしろさに気づき、そこから政治学科を目指そうと決めました。特に、高校の時に出会ったフランスの政治思想家であるアレクシス・ド・トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』という本が非常に興味深く、トクヴィルが述べた、「民主主義が人々の社会への無関心を生み、結果的に専制へと繋がっていく」という理論が現代日本にも当てはまるのではないかという問いを立て、これを本塾への志望動機となる研究テーマとしました。
この研究をするためには、政治学はもちろん、国民形成に不可欠な法律、歴史、宗教などの様々な学問を学んでいく必要があると考えました。法学や政治学だけでなく、幅広い分野を学ぶことができる本塾の法学部政治学科は、まさに自分に合った環境だと感じました。
また、私の兄が慶應義塾中等部から現在まで塾員だったため、幼い頃から慶應という環境に馴染みがありました。そこで「社中協力」や「半学半教」の精神を目の当たりにし、「絶対に慶應生になってやる」という強い意志があったのも本塾を志望した大きな理由です。

<受験勉強>

私は一般受験を受けることは考えておらず、志望していた大学も慶應義塾大学のみでした。FIT入試の対策を始めたのは高校一年生の時です。FIT入試はA入試、B入試の二種類があり、B入試を受験するためには高校の評定平均が必要です。また、一般受験と違い自分をいかに魅力的にアピールできるかが重要になってくるため、部活と勉強の両立をアピールできる定期テストには力を入れていました。
また、AO入試に特化した塾に通い、慶應の小論文を解いたり、ディスカッションの練習をしたり、志望理由書や自己推薦書などの書類作成をしていました。塾以外の空いた時間では、部活を引退するまでは、政治思想に関する新書や論文を読んだり、英語や、高校一年から履修していたフランス語の検定試験のための勉強をしていました。部活を引退してからは、受験の直前期だったため、本格的に書類作成や二次対策に力を入れました。
先述した通りFIT入試は自分をアピールする場ですが、私は中高バスケ部での部長経験と運動会・球技会の運営委員での経験しか語れるポイントがなかったため、塾主催の香港でのプログラムに参加したり、論文コンテストに応募するなど、学校外での活動もしていました。

<バスケットボール部について>

私は中高6年間のバスケットボール部に所属していました。そこでこれからも付き合っていくことになるであろう大切な仲間と出会い、「チームで戦う」ことの難しさや楽しさを知ることができました。この6年が私にとってかけがえのないものであったため、大学でもバスケットボールを続けようと決めていました。
バスケットボールを続けたいという意志はあったものの、私が所属していた高校のバスケットボール部は決して強いチームとは言えなかったため、大学の部活についていけるかどうかとても心配していました。しかし、大学の練習を見学させて頂いた際、先輩方が真剣に部活に取り組んでいる姿を見て、ついていけるかどうかの問題よりも「私もここでバスケがしたい」という思いの方が強くなり、迷わず入部をしました。
たしかに、部活と学業を両立していると自分の時間がなくなってしまいます。しかし、慶應義塾體育會女子バスケットボール部は、自らの時間を割いてでもこの仲間とバスケがしたいと思える魅力的な部活です。また、ここで過ごす4年間が私の大きな強みになることを確信しています。