2021年度 一般受験:菊地康月

学部:総合政策学部

出身高校:洛星高等学校

<志望動機>

私が慶應義塾大学を志望した理由は2つあります。1つ目は、京都出身である私にとって関東の大学は非常に憧れで、そんな関東でも最難関のレベルで知られる慶應義塾大学で学んでみたいという単純な好奇心でした。2つ目は高校時代、コロナの影響で引退試合がなくなり、歯切れの悪い自分のバスケット人生を大学でもう1度やり通してみたかったからです。慶應義塾体育会バスケットボール部はスポーツ推薦制度がないにも関わらず非常に高いレベルで戦っていることに魅力を感じ、入学してバスケットをするなら慶應義塾大学しかないと決めました。

 

<受験準備>

私が受験したのは経済学部A方式・商学部A方式・法学部政治学科・総合政策学部の4つです。使った科目は英語・数学・世界史・小論文で、国公立や滑り止めも考えていなかったため全ての勉強時間を慶應義塾大学の受験に注いでいました。私は長いスパンで予定をガッチリ決めてしまうとズレてしまった時が大変なので、あえて1日の中でその日やるべきことを優先順位で並べてそれを毎日達成していくという形で予定を立てていました。ただ、予定の組み立て方は人それぞれなのでなるべく多くの人の意見を聞いて自分に合うものを見つけるべきだと思います。全体的に見ると、英語・数学・世界史の過去問は夏休みから解き始め、小論文は直前の1,2ヶ月前から一気に解きました。

 

<科目別対策>

まず英語は最も力を注ぐ必要のある科目で、自学習では参考書を夏までにひたすら解き続けました。順番としては、まず単語や文法、そのあと英文解釈、そして英作文を終えた後に長文という流れがオススメです。単語帳は基本的なもの1冊を3周ほどしてから、慶應義塾大学特有のマニアックな語彙が載っているものを2冊目として選び、その2冊を直前まで使い続けました。文法は、選択形式のものを数冊と1冊の文法書を用意し、問題集を解きながら文法書を辞書のように使いました。英文解釈や長文については私は2周したら次々と新しいものを用意していました。また、長文は既に解いて知っているその文章を自己採点した後に音読するということを心がけると、特有の超長文の速読の練習になるので是非やってみてください。学校や予備校の授業やその復習と並行して、これらの分野を夏までに終わらせておくと、かなりの力がつくと思います。夏以降の過去問の解き方ですが、慶應義塾大学の英語は分量が多く、時間配分を間違えると最後まで解ききれないということも起こります。初めは時間をオーバーして良いので集中力を切らさずじっくり問題と向き合うべきです。上記の自学習がきちんと出来ていれば解いているうちに自ずとスピードは上がってきます。そして過去問は点数ではなく復習が大事です。私は長文をコピーして段落ごとにノートに切り貼りして英文を解釈し、難しい単語や文章をその都度書き出して意味や構文を調べ上げました。このような過去問ノートを作って、本試験が始まる直前まで読み込んでいました。

次に数学ですが、これに関しては私立用の対策ではなく一般の国公立向けの勉強をするのが良いと思います。慶應義塾大学は数学もマーク形式でトリッキーな問題も多いですが、実際に問われているのはきちんとした基本的な数学力なので、総合模試や教科書、さらには共通テストなどの問題でも全てが練習になると思います。英語同様、数学も夏までに基礎・標準問題をやり込み、それなりのパターンを頭に入れた上で、夏休みから過去問を解きました。数学も時間配分が肝心で、私は過去問を大問ごとに分割し、1つ1つ時間を計測しながら解きました。その中で意識したのは、15分間手が止まってしまったら解答を見て復習に移るということでした。いわゆる捨て問の可能性もあるからです。直前期は1つの試験丸々を時間計測し、解き進めますが、大事なのは手が止まった問題に時間を割くよりも他の問題に移行すること、そしてページをめくって1番最初に解くべき簡単な問題を見極めることです。数学の復習は模試や教科書、過去問で分からなかったものを解法とともに公式や自身のコメントなどを、ノートにまとめ、試験に持っていきました。

世界史に関しては、私は学校の授業で学んだ通史をノートにまとめ、模試や過去問で新しい情報があるとそこにどんどん書き込んでいくという形式で勉強していました。しかしやはり慶應義塾大学の問題は情報量が多く、通常の模試や一問一答の問題集ではなかなかカバーができません。そこで重視すべきは過去問と用語集です。世界史の問題は分野が同じ場合、似たような形式で出題されるということもあり得るので、同レベルの他大学の過去問も含めてしっかり活用するべきです。そして用語集は、過去問の復習のための辞書としてしっかり使ってください。教科書にも載っていない予備知識が豊富なので、それを覚えるのではなくじっくり読み込んでください。また現代史も細かく聞かれるので日々の世界情勢にアンテナを張っておくことも大切です。

最後に小論文については、私は社会問題についてニュースでも新聞でも良いので見識を深めることが1番の対策になると思います。特に自分が受ける学部に関わる事柄は親や周りの大人に説明することができるくらいの知識があると有利だと思います。過去問ももちろん大切ですが、この科目は直前まで自分で色々と調べ続けることが重要です。また、小論文において最難関となるSFCの問題については、前置きの文章を時間を気にせず読み込んでください。SFCの小論文には非常に長い文章や数多くの図が初めに用意されています。しかしその中に、後の問題で発想のヒントとなるキーワードが必ずあるので、時間がないからと読み飛ばすことは禁物となります。

<直前期>

まず直前になって大事になってくるのはメンタルです。模試での判定がA判定でも落ちることはあるし、逆にE判定でも合格することはあります。後のことは考えず、今まで自分がきちんとやってきたという自覚があれば、どっしり構えていればいいと思います。試験当日は朝が早いので、朝早く起きて勉強し、夜は遅くならないうちに切り上げて寝るという生活スタイルに変える必要があります。勉強する場所については、私は直前期は自宅にこもって勉強していましたが、どうしても集中しきれないところがあったので結局最後の方は予備校の自習室に通ったりもしていました。1人でやっていても不安で、一緒に勉強している友達の顔を見て安心した覚えがあります。さらには試験慣れというのも必要かと思います。練習で共通テストだったり慶應より試験日程が早い他大学を受験してみるのも1つの手です。また過去問に関しては、私は新しい年の問題にチャレンジするのではなく今まで解いた過去問をもう1度解き直していました。それで解けるようになっているのであれば自信に繋がるし、解けなければ「こんな問題みんなどうせ解けへん」とある意味開き直っていました。試験直前については、私が予備校でお世話になった先生は「試験中は緊張をほぐせた人から合格していく」と仰っていました。どこの大学でも、受験を意識して勉強している以上、直前期を迎えるほとんどの受験生のレベルにあまり差はないと考えてください。全員が緊張している中、そこから脱した人が合格するのであって、賢さだけの勝負ではないということです。もちろん集中することは必須ですがあくまで体が固まらないようなマインドに自分をもっていくための期間が直前期だと考えてください。そのためには友達と話したり、外に出て散歩したり体を動かしたりするのも効果的だと思います。以上が私が直前期に実践していた過ごし方と考え方です。少しでも受験生の皆さんのお役に立てば幸いです。

 

<バスケットボール部について>

最後になりますが、本塾のバスケットボール部を少し紹介させていただきます。ここでは1人1人がチームに対する強い貢献意識を抱いて日々練習に励んでいます。選手もスタッフもひたすらチームの勝利に向かって一丸となって戦っており、その結束力が慶應バスケットボール部の大きな武器です。自分がどうしたら貢献できるのか、そういった存在意義を常に考えながら自身と向き合うことができるので、ハードな環境ではありますが充実した毎日を過ごしています。このような素晴らしい環境でバスケットをさせていただいていることに感謝しつつ、今の経験が今後の自分の人生の大きな糧となることを確信しています。

 

拙い文章ではありますが、これを読んで慶應義塾大学、さらには慶應義塾体育会バスケットボール部に少しでも関心をもっていただければ幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。