わたしのむかし 小澤力哉(選手)

〇はじめに

こんにちは。

慶應義塾大学経済学部3年、ならびに体育会バスケットボール部選手の小澤力哉と申します。

今回はわたしのむかし企画として、自分の過去の経験で現在のバスケットボール部生活に活かされていることについて語っていこうと思います。

拙い文章ではございますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

〇目標設定

たった20年弱ではありますが、今までの自分の人生を振り返ってみると、私はどんな時でも「目標」を設定していたように思えます。

小さな目標でも大きな目標でも、達成することをモチベーションとし、そのプロセスを楽しんでいたように思えます。

私には3つ上の兄がいます。

兄を持つ人間ではあるあるかもしれませんが、幼少期の目標は兄でした。

厳密に言うと兄は目標というよりはライバルでした。

どんな時でも兄には負けたくない。

兄の残す記録を全て超すことが幼少期の私のモチベーションでした。

今でも鮮明に覚えているのが、小学校1年生の時のことです。

全力で走っているにも関わらず、兄のスキップに勝てませんでした。

3学年も下となれば、身体能力では勝てるわけもありません。

しかし、当時の私にとっては屈辱的で、悔しくて悔しくてたまりませんでした。

小学生の時の習い事は、公文・スイミング・サッカー・中学受験塾・バスケです。

そのうちバスケ以外は、全て兄を真似て始めたことです。

公文では習熟度が3学年以上先に達した人のみ表彰され、オブジェが貰えます。

兄がオブジェを貰っているのが羨ましく、兄が1つなら自分は2つオブジェが貰えるように頑張りました。

スイミングスクールでは、兄がメダルを取ったなら自分もメダルを取る。

サッカーでは、兄が1つ上の代の試合に出ているのなら、自分も1つ上の学年の試合に出る。

習い事以外でも小学校のスポーツテスト・運動会のリレーの選手になった回数・水泳の授業の進級テストなど、全ての項目において兄には負けたくありませんでした。

放課後も同級生と遊ばずに、兄の遊びに混ざって必死に差を埋めようとしていました。

そのため、兄が小学校を卒業したときには競う相手がいなくなり、つまらなくなったのを覚えています。

しかし中学受験塾で自分より優秀な同級生に出会い、刺激を受けながら今度は志望校合格という目標に向けて、必死に勉強しました。

結果として小学生時代は、ほとんどの目標を達成することができました。

自分で目標を定め、目標達成の為に全力で取り組んでいた日々は非常に楽しく、有意義な時間でした。

自分で決めたことは貫き通す性格は小学校時代に形成されたと思います。

中学・高校の部活動では、個人の目標だけでなく、チームの目標というものが新たにできました。

個人の目標とは違い、チームが勝つ為に自分が何をすべきかを考え、行動しました。

達成できたものもあればできなかったものもありましたが、仲間達と共に切磋琢磨した時間は宝物になっています。

小学生の頃はサッカーが大好きでした。左が兄で右が自分です。 

〇ケガをしない身体作り

もう1つ、私の過去の経験で現在に活かされていることは、「ケガをしない身体作り」です。

私は高校2年生から去年まで毎年、完治に数か月を必要とするケガを繰り返してきました。

私のことを昔から知っている人の中では、バスケットをしている姿より、ケガで休んでいる印象の方が強いと言う人もいるかもしれません。

ケガの原因は、身体の使い方が悪い・試合中の事故のようなもの・プレーの判断が悪い・ケアをせずに痛みを我慢させて悪化させるなど、毎回違いました。

しかし、「毎回原因が違うからケガをしたのはしょうがない」とは思いません。今振り返ると、その時その時で対応できたことはもっとあって、ほとんどのケガを防ぐことができたと思います。

過去のそういった経験があるからこそ、今はケガをしないために様々な取り組みをしています。

運動後には必ずストレッチを行いますが、いわゆる一般的なストレッチ以外に、ポール・ローラースティック・マッサージボールを用いて筋肉をほぐし、なるべく疲労を残さないようにします。

睡眠の質を高めるために最近は自律神経を整える音楽を寝る前に聞き、リラックスした状態で熟睡できるように心掛けています。

また、筋力トレーニングで当たり負けしない身体作りをすることもケガをしないための1つの手段です。

元々You Tubeで筋トレ系YouTuberの動画を見るのが趣味だったこともあり、トレーニングの質や効果を高めるためにフォームの研究、食事のタイミングや内容の管理、サプリメントの摂取は積極的に行っています。

痛みなど身体にエラーが出たときは、中学時代からお世話になっている理学療法士の先生に診てもらうようにしています。

そして、私が1番大事にしていることは「ケガをしない」と自分自身に言い聞かせることです。

練習前やトレーニング前に必ず1度自分に言い聞かせて意識付けすることで、判断力の低下などを防ぎ、ケガのリスクを低下させていると思っています。

しかし、ここまで堂々と語ってきましたが、ケガを繰り返してしまっている以上、私の言葉には説得力がありません。

ケガをしないために出来ることはまだまだあるはずです。

これから先も「ケガをしない身体作り」は私のテーマにしていきたいと思っています。

〇最後に

コロナウイルス感染拡大による自粛期間で、自分自身と向き合う時間が増えました。

今回のこの「目標設定」と「ケガをしない身体作り」の2つは、その中で思い浮かんだことです。

また、先輩や後輩・同期の協力もあり、今まで分かっているようで分かっていなかった自分の長所や短所・課題を発見することができました。

そして、今の自分が形成されているのは決して自分1人の力ではなく、たくさんの人々の支えがあったからだということを改めて感じました。

待ちに待った練習の再開の目処が立ってきています。

チームとして準備できる期間が限られてはいますが、再開後はチームの目標達成のために自分ができることを考え続けていこうと思います。

そしてこの自粛期間で得た学びをしっかり実践し、全力で取り組んでいきたいと思います。

再開後もチーム全員で頑張りましょう!