○初めに
こんにちは!
慶應義塾大学経済学部2年、ならびに体育会バスケットボール部選手の杉本匠と申します。
今回は、わたしのむかし企画として自分の過去の経験から、現在の体育会バスケットボール部生活に活かされていることについて語っていこうと思います。
これはバスケットボール部に限った話ではありませんが、一年間体育会として活動してみて、「体力」と「壁を乗り越える力」という二つの能力が必要不可欠であると感じました。
選手は授業や試験を受けながら、朝練や午後練、ウェイトトレーニングにも全力を注ぐことが求められます。
これらの忙しいスケジュールをこなしていく「体力」は必須であると思います。
また、スポーツに本気で取り組むと、必ず壁に当たります。
身長もなく、AO生のようなスキルもない私なら特にです。
そのため結果としてその壁を乗り越えられなくても、越えようとどう試行錯誤していくか、そのような力も必要であると感じました。
このような能力の獲得や自分の人格形成には、私の小学校時代の経験が大きな影響を与えています。少し長くなりますがお付き合いいただけると幸いです!
○器械体操を通じて
私は幼稚園から東京に引っ越してくる中学年まで約5年間器械体操に打ち込んでいました。
始めたての幼稚園の頃は、鉄棒で逆上がりをしたり、跳び箱を飛んだりと優しい先生に教えられ、なんとなく体操が楽しくてやっていました。
しかし器械体操に熱中した私は小学校に上がり本格的に習うことを決めました。小学校に上がると、優しく教えてくれていた先生は別人のように厳しくなり、練習も小学校低学年とは思えないほどハードになりました。
一週間の練習のスケジュールです。小学校時代のこのスケジュール、が現在の忙しい日々を過ごしていける「体力」につながっていると思います。
月 18時~22時
火 18時~22時
水 off
木 18時~22時
金 18時~22時
土 9時~16時
日 9時~16時
そして、先生は特に礼儀に厳しく、挨拶を忘れたり返事をしなかったりすると、10分間の壁倒立などの罰を課されました。
当時はただ罰が嫌で挨拶をしていましたが、今では人として当たり前のことができるように指導していただいたことに感謝しています。
練習にも慣れてくるとだんだんと上達し始めました。
競技人口が少ないということもありますが大会でも成績を残せるようになっていきました。順調に競技生活を過ごし、正直調子に乗り始めていた私ですが、他のクラブからどの種目でもかなわない子が出てきて、人生で初めて挫折を味わいます。
その子と合宿で一緒に練習する機会があり、間近で見ると一つ一つの動きが自分とは異なり、小さいながらに才能の差というものを感じました。
結局、その子には勝つことはできませんでしたが、人生で初めて壁というものにぶつかり、それに向かって努力できた瞬間でした。
○2度目の挫折
そして、二度目の挫折が訪れます。
小学校3年生の中盤に差し掛かる頃、私は鉄棒から一回転して、着地するという降り技に他の同期よりも一足先に挑戦していました。
しかし、初めて先生の補助なく一人で挑戦した時、回転のしすぎで背中から落下してしまいました。
けがなどはなかったのですが、再挑戦しようとしても、その時の失敗が脳裏に浮かび動き出すことができなくなってしまいました。
先生が隣にいてくれれば簡単に成功させることができたのですが、一人になるとどうしても恐怖で体が言うことを聞きませんでした。
そのうち、同期が次々とその技を習得していき、悔しさや恐怖などいろいろな感情から、器械体操へのモチベーションを失い、やめたいと思うようになっていました。
そして、親の転勤により引っ越すことになり、結果的に器械体操はやめることになりました。だらだらと続けていた自分ですが、先生と話し合い、やめるまでにその降り技を成功させることを決意しました。
その日から恐怖を取り除くためにイメージトレーニングをしたり、フォームを一から見直したり、高いところから飛び降りてみるなど一見意味のないようなことも試してみました。
なにが功を奏したのかはわかりませんが、最後には驚くほど簡単に成功することができました。
自分のこのような幼少期の体験によって、「体力」と「壁を乗り越える力」の土台の部分が養われました。
○バスケットボールを始めて
そして、中学校に入学しバスケットボールを始めます。
特に高校では受験もなくバスケットボール一筋の生活を送っていました。
強くはありませんでしたが、毎日の朝練、週6での練習と厳しい環境で本気でバスケットボール生活を送ってきました。
高校での生活は今の大学での学校生活と練習スケジュールの部分は似ており、そういう点で高校時代培った「体力」が今に活きていると感じます。
また、高校では自分自身やチームの問題などをチーム全員で解決しようと考え取り組んできました。
目標に達することはできませんでしたが、かけがえのない経験として大きな力になっています。
○最後に
今回は自分の過去の経験などを通じて、体育会として活動するうえで必須だと感じたことについて書かせていただきました。
しかし、その人の過去や、チーム内での役割によって持っている能力や必要とされる能力は変わってきます。
どんな能力であれ、一朝一夕で身につくことはなく、必ず過去の経験などから培われていくものです。そして、それは過去の自分が全力取り組んだ結果としてついてきたものだと思います。
また、過去の自分が今につながっているように、今の自分が必ず未来につながっていきます。現在、コロナウイルスの影響でできることが限られていると思いますが、全力で取り組んでいきたいと思います!
長く稚拙な文章になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。