スポーツが与える3つの宝
はじめに
誠に僭越ながら自己紹介をさせていただきます。
私今年度、慶應義塾大学法学部政治学科4年ならびに慶應義塾体育会バスケットボール部で主務を務めさせていただいております、野田遼太朗と申します。
今回のラストブログでは4年間のバスケ部での生活を振り返って感じたことを書かせていただきます。
拙い文章ではありますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
一貫校生活
大学のバスケ部に入るきっかけとなった中学〜高校までの一貫校生活について少し振り返ってみたいと思います。
私がそもそもバスケを始めたのは小学5年生でした。
理由は単純で「背が高かった」からです。
小学6年生の頃には身長が170cm近くあり、余った給食を全て食べる、絵に描いたような食いしん坊でした。
その後、中学受験のためスポーツとは遠ざかったものの、慶應義塾中等部に入学後バスケ部に入部しました。
慶應義塾高等学校でもバスケ部に入部し、1年生の夏から試合に絡めるようになりましたが、ベンチメンバーだった工藤(4年・政治)や藤井(3年・政治)がプレイタイムを伸ばし始め、なかなか試合の出場機会に恵まれない時期もありました。(今となっては自分が彼らのシューティングでリバウンドをさせてもらえたのも感慨深いです。)
悔しい気持ちはありましたが、同期や後輩が試合に出れずともチームの勝利に貢献しようとする姿を見て、自分もできることを一生懸命やろうと考え、行動し続けました。
結果、再びプレイタイムを増やしてもらえるようになりました。
中高の6年間で得た、「チームの為に何ができるか?」を考えて行動するという姿勢は大学のバスケ部においての土台となったと思います。
スポーツが与える3つの宝
これからは大学のバスケ部を通じて感じたことを紹介させていただきます。
みなさんは「スポーツが与える3つの宝」という言葉をご存知ですか?
これは慶應義塾の元塾長であり体育会庭球部の部長も務めた小泉信三先生の残した言葉です。
その3つの宝とは
- 「練習は不可能を可能にするという体験」
- 「フェアプレーの精神」
- 「友」
です。
「練習は不可能を可能にするという体験」という言葉は耳にしたことがある方も多いかもしれません。
この3つの宝のうち、これだけが一人歩きしていて残りの2つはあまり知られていないことが多いそうです。
ここからは大学のバスケ部を通じて特に感じた「練習は不可能を可能にするという体験」と「友」について紹介させていただきます。
「練習は不可能を可能にするという体験」
この言葉の意味をご存知でしょうか?
これは「練習をすれば何でもできるようになる」という意味ではありません。
それもそのはずです。
どれだけ明確に目標に向かって努力して逆算できるかのイメージが必要であるかということを4年間で感じました。
もしその言葉通りであれば、皆ダンクシュートができるし、3ポイントシュートをコートの端から打っても全て入るスーパースターだらけになってしまいます。
この言葉の意味は「スポーツにおいて練習を通じて、できなかったことができるようになる体験が大切」ということです。
自分に置き換えて考えてみると、早慶戦が最も当てはまります。
スタッフの自分には早慶戦の勝利はもちろん、個人的な目標がありました。
それは「バスケットボール早慶戦を学生バスケットボールで日本一の大会にすること」です。
この目標に向かって「どうやったら人が集まるのか。観客の満足度を上げられるのか。お金をどうやって集めるのか」と様々な方向から考え、たくさんの人に協力していただきました。
結果、日本一と呼べるかはわかりませんが、あの超満員の会場で応援をしてもらえた独特の雰囲気は最高でした。
このような結果は多くの方のご協力のお陰ですが、困難なことを達成できた経験は自信になりました。
「友」
次に紹介する宝は「友」です。
これは「何でも言い合える友達、何を言い合っても誤解されない友達、喜びも苦しみも分かち合える友達、そして生涯の友達」を指します。
私の主務という立場は他の部員よりも渉外活動や他部とのやりとりをする役割のため、多くの友を得られたように思います。
早慶戦をはじめとして、高い壁にぶつかった時、苦しい時に自分たちの部活の経験から相談相手になってもらえたことや、実際に試合に応援に来て勝利を後押ししてくれる友達ができたことはスポーツを通じて得た宝物です。
自分はシーズンが終わってから、他部の早慶戦や引退試合の応援に多く行っていますが、やはり競技は違えども同じ慶應義塾の仲間として頑張っている友達の姿はとてもかっこいいです。
最後に
こうして4年間支えてくださった社会人スタッフの皆さん。OB・OGの皆さん。慶應義塾体育会のみんな。部員がお世話になっている下田寮近くにある飲食店の「さつまダイニングあんず」の皆さん。
ここでは書ききれないけれどスポーツを通じて関わったすべての人にこの場を借りて感謝申し上げます。
あの時、背が高いからという理由で始めたバスケがここまで自分を豊かにしてくれるものとは思ってもいませんでした。
自分は慶應でスポーツができて本当に幸せです。バスケが大好きです。
そして、この4年間を通じて得られた一番の宝は「バスケ部の同期」です。
どんなに辛い時も、同期のおかげで頑張れました。本当にありがとう。
今後も何らかの形で自分を成長させてくれたバスケには関わっていきたいと思います。
長文となってしまいましたが読んでいただきありがとうございました。
次回は鈴木慧(4年生)です!乞うご期待ください!