最近あった嬉しかったこと:久保田和空

 誠に僭越ながら自己紹介させて頂きます。慶應義塾大学法学部政治学科2年の久保田和空と申します。ブログテーマである「最近あった嬉しかったこと」について、青森の好青年代表・佐藤君よりバトンを受け取りました。拙い文章ではございますが、お読みいただけますと幸いです。

 私は現在、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に所属し、交換留学生としての日々を送っております。入部前より「バスケットボールと学業を両立しつつ、在学中に海外に挑戦したい」という思いがあり、その気持ちを湯浅ヘッドコーチに伝えた結果、二年生の秋学期より一度チームを離れる決断をいたしました。リーグ戦期間中にチームを離れることへの葛藤や、チームメイトへの申し訳なさを抱えながら日本を出国し、不安と少しの期待を胸にアメリカへ到着しました。

 到着後の生活は、自身の想像を遥かに凌駕する出来事の連続でした。LAX空港からUCLAキャンパスまでのタクシーで日本円にして約4万円を請求されたり、教授からダウンタウンでのフィールドワークを指示され、治安面を考慮し警備員の方に付き添って地下鉄で移動したりと、刺激的な日常が続いています。語学の壁や文化の違いに加え、政治的にセンシティブな内容への配慮など、さまざまなカルチャーショックに直面しながらも、家族や仲間の支えに助けられ生活しております。

 そのような慣れない留学生活の中にも、多くの楽しみが存在します。アメリカでの生活は日常のあらゆる場面に「初めての体験」と「学び」が詰まっていると感じています。

 Bruinbush というイベントでは、アーティストがキャンパスに招かれ、普段は授業で使用している空間がそのままライブ会場へと変貌しました。日本ではなかなか味わえない、学びの場とエンターテインメントが地続きになったLAならではの感覚が新鮮で、「大学に通う」という行為そのものの豊かさを実感しました。

 スポーツの面でも、日本では経験できない質の高い機会に恵まれています。バスケットボールクラブのトライアウトには残念ながら落ちてしまいましたが、その代わりにマネージャーとしてチームに関わる道が開きました。體育會バスケットボール部でプレイヤーとしてコートに立つ立場から、一歩引いてチーム全体を支える役割に変わったことで、練習の設計、選手のコンディション管理など、これまでとは異なる視点からバスケットボールを見るようになりました。普段は選手として競技に取り組んでいたからこそ、スタッフの方々がどれほど細やかな気配りと情熱を持ってチームを支えてくださっているかに気づき、自分がいかに恵まれた環境にいたかを痛感しました。

 同時に、個人では筋トレや自主練を継続し、仲良くなった選手たちとのピックアップゲームにも参加しています。日本ではフィジカル面で優位な状況でプレーしてきましたが、こちらでは多くのプレイヤーが私よりフィジカル・技術ともに一枚上を行く環境で競っています。その分刺激が多く、帰国後も問題なくチームに合流できるよう、今できる最大限の努力を続けています。結果だけではなく、「どう関わり方を変えれば、自分の好きなものを続けていけるのか」を模索するプロセスそのものが、この留学生活の大きな学びになっています。

 観戦という形でも、アメリカならではのスポーツ文化に触れました。UCLAのフットボール観戦では、スタジアム全体が一体となって盛り上がる空気に圧倒され、テレビでは感じ得ない熱量を体感しました。また、NBA観戦では特別な機会を通じて実際にコートへ足を踏み入れ、選手や監督を間近に見ることができました。プロとして頂点に立つ人々の“仕事の現場”を至近距離で見た経験は、ただのファンとしての興奮に留まらず、今でも鮮明に思い出せるほど印象的です。さらに、ドジャースの優勝パレードでは大谷選手や山本選手を間近に拝見し、日本人選手が海外でこれほど愛されている光景に胸が熱くなりました。

 また、海外生活の中で改めて「慶應義塾」というコミュニティの力の大きさも実感しました。ロサンゼルス三田会に参加させていただいた際には、多様な分野で活躍されるOB・OGの皆様から温かく迎えていただき、留学生活、キャリア、そして日常生活に至るまで多くのアドバイスを頂戴しました。遠く離れた土地で自分の原点である「慶應」とつながる安心感は大きく、慶應コミュニティが海外でも確かに機能していることを実感しました。

 加えて、體育會というコミュニティが国内外を問わず高く評価されていることにも驚かされました。三田会の場では、「體育會バスケ部なんだね」と声を掛けていただくことが多く、體育會の持つ精神性や組織力が国境を越えて認識されていることへの誇りを感じました。さらに、会話の中で思わぬ繋がりが次々と明らかになり、世界中に広がる慶應バスケ部のネットワークの深さを再認識する機会にもなりました。

 こうした出会いを通じて、慶應義塾體育會バスケットボール部が単なる「学生スポーツの組織」にとどまらず、卒業後も互いを支え合う稀有なコミュニティであることを再確認しました。競技を通じて築かれた信頼関係が、国や立場を超えてつながり続けている姿を目の当たりにし、この組織の一員でいられることへの誇りと責任を強く感じております。

 稚拙な文章ではございましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

 次は、塾内屈指のクールキャラ・青木君にバトンを渡したいと思います。

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