ブログリレー 津野地宥樹

チームにいる意味とはなにか

はじめに

誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
私本年度慶應義塾大学法学部政治学科3年並びに体育会バスケットボール部に所属させていただいております、津野地宥樹と申します。よろしくお願いいたします。

現在選手兼広報担当としてSNSやHPの企画・運営を担当しております。

ブログを読んでくれる皆様、SNSを見てくれる皆様のおかげで私はこうして活動を行うことができています。

部員にブログを書いてもらう際にそれぞれの経験や考え方、苦悩など独自性のある記事をお願いしていたところ、お手本を見せろ言われたため、拙い文章ではありますが、精一杯書いてみました。

チームにいる意味とはなにか

タイトルでもあるこの言葉は僕が体育会バスケットボール部に入ってから常に自問自答し続けている言葉です。

我が部では、限りなく時間や可能性がある大学生活の中でなぜ体育会に入り、その中でもなぜバスケットボールという競技をするのかという問いを大事にします。
そうした問いを自分自身に投げかけ続ける中で、各々が確固たる理由を見つけ、覚悟を持って大学生活の大半の時間を部の活動のために注ぎます。

また、ただバスケ部の活動に時間を注ぐのではなく、自分はチームにどうやって貢献するのか、どうやって存在意義を発揮していくのかを各々が考え行動に移しています。

そこで登場するのが「チームにいる意味とはなにか」という言葉です。
バスケ部は4学年合わせても30人しかおらず、選手・スタッフに関わらず一人ひとりの行動が部に及ぼすインパクトは良くも悪くも大きいです。
そのため、ただ練習時間になったら体育館に来て、練習を行い、終わったら帰るというだけではチームに良い影響を与えられません。
Aチーム、Bチーム、上級生、下級生、選手、スタッフなど様々な立場の人たちが自分の立場、自分の得意なこと、チームの状況等から、どういった行動でチームにプラスの影響を与えられるか考え行動する必要があるのです。

こういった考えを全員に浸透させてくれた2018年度チーム

挫折

ここまで、偉そうなことを書いてきましたが、僕も初めからこのような考えを理解し行動出来ていた訳ではありません。

僕は大学バスケ部に入ってから大きな挫折を味わいました(未だに味わっています)。
その挫折とは、試合や練習に一切入ることが出来なかったことです。
バスケ部では限られた場所・練習時間の中で試合に勝つという目標を達成しなければいけないため、試合に絡めない選手は全体練習に入れません。

高校時代全国に出ていた選手、全国未出場ながらも国体に選ばれ活躍していた選手、自分より何倍も身体能力の高い選手達に囲まれ、僕は1年生時、練習に全く入ることができませんでした。
そのため当時の1日のスケジュールは、朝練でシューティングを行い、授業に行き、授業が終わったら下級生として練習の準備をし、練習ではアップを済ませたら横で見学、練習終わりのトレーニングのみ参加するというものでした。
これでもまだ良い方で、秋に約二ヶ月に渡って行われるリーグ戦期間にはシューティングの時間ですら試合に出るメンバーのリバウンドをしていました。
僕は中学でバスケットボールを始めたのですが、たまたまチームで僕のポジションが空いていたということもあり、中学・高校と下級生の頃から試合に出してもらっていました。
そのため、試合に出るための踠き方・努力の仕方がイマイチ分かっていませんでした。
同期はそれぞれ自分の立場を理解しながら出来ることをコツコツと積み重ねているのに、自分は何をしているんだと自己嫌悪に陥りるようになります。
そうこうしているうちに一年目のシーズンが終わり、次の代に。
そこでも上級生からは努力が足りない、チームにいる意味をもっと考えろと数多くのアドバイスや時には厳しい言葉を頂きました。

そんな中迎えた六大学。

慶應は春に行われる六大学・電鉄杯ではBチームの選手も起用する方針で、Bチームの僕にとっては格好のアピールの場でした。
しかし、六大学の第1試合目VS東大戦の第2ピリオドで左肘の脱臼。

プレーをすることが出来なくなってしまいました。
僕が怪我で試合にも練習にも出られない中、同期が六大学・電鉄杯と試合に出て活躍している姿を見て、嬉しい反面、悔しさや焦りが僕の中に渦巻いていました。
そうしてアピールの場を失い、練習でも活躍出来ないまま早慶戦に向けてチームは向かっていきました。
早慶戦優勝は春シーズン最大の目的であり、また一試合で勝敗が決するため出場メンバーも限られます。
メンバー外であった僕は、夏場でコート上の選手が大量に掻いた汗で滑って怪我をしないように、コートが空く度に雑巾で床を引き続けるという毎日でした。

汗で滑らないようにすることで選手の怪我を防ぎ、万全の状態で早慶戦に臨めるようにすることがチームのためになると頭では分かっていました。

しかし、心では自分はもっと有意義に時間を使うことが出来るのではないか。雑巾でコートを拭き続ける毎日でいいのか。そういった疑問が湧くようになっていました。

早慶戦優勝に向けて一丸となって突き進むチームと自分との温度差のギャップに、再び自己嫌悪に陥り、自分に体育会は向いていないのではないかとさえ思いました。
そういったことを考えているうちに部活を辞めた方が自分の時間を有意義に使えるのではないかという考えに至り、親に相談しました。
親からは「自分の大学生活だから好きなようにしていい」という言葉を言われた反面、「挫折を挫折のまま終わらせたら何も成長しない、挫折した中で踠いた先に成長がある」と話をされ、チームに貢献するために踠き続けようと決心しました。
その時の言葉は今でも僕の中のエネルギー源になっています。

しかし、当時は選手として部に携わっていても 練習で活躍して試合に出て、部に貢献するビジョンが全く見えませんでした。

そのため、自らスタッフに転向を志願し選手をサポート・チームを運営する側として部に貢献しようと考えました。

当時から大変お世話になっており、尊敬していた宇野さん(2018年度卒業)に相談をし、スタッフとしてチームに貢献したいという話をしました。
宇野さんにも背中を押してもらい、スタッフへと転向するかと思いきや、当時の4年生が引退した後、同期の岩片の練習相手をする人がいなくなるという理由で僕の提案は却下。
そこで、もともと多少知識があった動画編集やITなどを活かせる広報担当として、半選手・半スタッフとしてチームに貢献をすることに決めました。

半スタッフとして部の仕事を行なっていく中で、当時チームの学生コーチをしていた小川さん(2018年度卒)、宇野さん、鈴木さん(法学部法律学科 4年生)ら上級生と話す機会が増えました。
会話を通して、今チームはどういう状況なのか、上級生は下級生に対してどう思っているのか、上級生はどんな風に今考えているのかを知り、また上級生がどれほどチームのことを考え、行動しているのか目の当たりにしました。
そうした中で自分も今の状況・立場の中でチームに対して出来ることが明確になっていき、現状を変えるためにすべきこと等を考えるようになっていったのです。

そして今

今まで偉そうなこと書いてきましたが、僕は今でもとてつもなく未熟です。

先輩方や同期、時には後輩にもアドバイスや指摘を受けながら日々悩み、考えています。
上げだしたらキリがないほどの課題も残っています。
それでも、自分の課題を解決して、「チームにいる意味はなにか」と常に自問自答し、チームに貢献しようと思わせてくれるのは周りのみんなが魅力的だからこそ。
どれだけ感謝しても感謝しきれないほどに公私ともに面倒を見てくれた尊敬できる先輩方(たまに無茶ぶりやイジりが雑過ぎて戸惑うこともありますが笑)。
様々な苦楽をともにしてきた最高の同期。
こいつらのためならどんなことでもしてあげたいと思わせてくれる可愛い後輩。
そうしたメンバーがいるからこそ自分のことばっかりでチームのことを考えられなかった僕が、徐々に徐々にチームのことを考えられるようになりました。
普段は恥ずかしくて言えないけど本当に感謝しています。

また、OBの方々の後ろ盾があるからこそ、今こうして部活動に全力を注ぐことができています。

最初にも書いたとおり、僕はまだ挫折しっぱなしです。

選手として部に所属している以上、プレーでチームに貢献しなければなりません。

ここまで、書いてきたことに説得力を持たせるためにも、今までの挫折を挫折で終わらせないためにも、周囲の人に恩返しをするためにも、試合でチームの勝利に貢献できるように日々努力していきます。

最高のメンバー!!

最後に

8月24日から行われるリーグ戦では一部昇格を目標にチーム一丸となって毎試合全力で臨んで行きます。
SNSでも慶應義塾体育会バスケットボール部の魅力を知ってもらい、応援していただけるよう情報を発信していきます。
今後とも応援何卒よろしくお願いいたします。

次回は小澤力哉(2年生)です!乞うご期待ください!