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ラストブログ 藤井陽右
2021年3月6日 18:00| Comment : 0

はじめに
慶應義塾大学法学部政治学科4年の藤井陽右と申します。バスケ部では副将を務めさせていただきました。
今年はコロナウイルスの影響で試合ができるかどうかも怪しまれましたが、オータムカップと早慶戦を無事に行う事ができたのはOB・OGの方々や全ての関係者の方々のご尽力があったからこそだと思います。
記念館での早慶戦、このような最高の舞台で大学バスケの幕を閉じる事ができた事、本当に感謝しています。ありがとうございました。
大学バスケ生活の4年間、終わってみると早かったような気もしますが、振り返るとやはり様々な事がありました。
拙い文章ではありますが、私が引退して感じた事を素直に書いていこうと思います。最後まで読んでいただけたら幸いです。
私の誇り
下級生の頃、同期のミーティングでこのような話題がありました。
“引退したときに、「みんなともっとバスケがしたかった、このチームでよかった」そう思えるようにしたい。”
学生スポーツにおいて一生懸命に努力をすれば、大抵の場合、最後にはこのように思うのかもしれません。しかし、同期のブログでも書かれていたようにポンコツでどうしようもない代だった私たちは、最後に「やっと終わった、ただただ過酷な生活だった」、そんな風に終わる未来が見えていました。
粗相をしては仲間を非難するようなミーティングを行い、同じミスを繰り返す。さらには完膚なきまでにやられた新人戦、これらは私たちをそう感じさせるのに十分すぎるほどでした。
しかし、私たちの引退試合となった12月19日の早慶戦、日吉記念館に試合終了のブザーが鳴り響いたとき、下級生の時に見えた未来はありませんでした。
僕らは涙でいっぱいでした。早慶戦に負けた悔しさ。このチームでもうバスケができないという想い。もっとみんなとバスケがしたかった。早稲田は強かった。本当に悔しかった。
しかし、終わった時に後悔はありませんでした。全てをやり切った、胸をはってそう言えるからです。
これは私の14年間のバスケ人生を気持ちよく締めくくりたいという強がりなんかではありません。
確かにチームは負けてしまったし、自分自身も先輩である工藤さんや友樹雄さんのように4年生になって大活躍ということもできませんでした。
しかし、今まで積み重ねた練習やミーティングによる成果が試合に現れていました。同期と、後輩たちと創り上げたチームで慶應らしさを発揮する事ができました。負けた悔しさはあっても後悔はありません。心からやり切ったと思えています。

このように感じる事ができたのは、何度も繰り返し行ったミーティングがあったからこそだと感じています。
新チームになり、慶應義塾の目的やチーム哲学など、慶應バスケ部としてどうあるべきか、どうなりたいかを大真面目に話し合ってきました。そしてチームスローガン「徹」を掲げ、3部優勝、早慶戦優勝を目標に走り始めました。
慶應義塾の目的やチーム哲学などをとことん話し合い、その上でチームスローガンなど必要あるのかという話にもなりましたが、今ではこのスローガンは最高に気に入っています。私たちの代を象徴するようなスローガンになりました。
一人一人が自分にしかできない役割に徹する、塾生としてあるべき姿、やるべきことを徹底するという意味が込められています。
私たちはつくづく問題の多い代でした。しかし、学連にいながらも常に核心を突くような指摘をしてくれる前田のおかげで、正しい方向を向くことが出来ました。津野地が様々な手法を提案し、個人の役割の明確化を進めてくれました。急に役割と言われ悩む部員も多くいましたが、何でも話せる杉田の存在に救われた人も多いと思います。また、木村のように後ろから支える存在がいなかったら、一丸となって早慶戦は迎えられなかったでしょう。岩片の後輩を巻き込む努力は確実にインサイド陣をレベルアップさせ、純平が寮生の食事指導などを行ってくれたおかげでチームの底上げにつながりました。そして、熱い気持ちでチームを引っ張った寺部、圧倒的なリーダーシップを発揮した甲谷、みんなの力でチームを創り上げました。同期一人につき一つのブログが書けそうですが、長くなってしまうので止めておきます。
私は真面目だけが取り柄のような副将で、彼らほどチームに貢献できていたのかどうかわかりませんが、この最高の同期とバスケができて、本当に幸せです。個人的に何か誇れる結果を残せたわけではありませんが、この最高のチームを共に創り上げたことは僕の誇りです。ありがとう。

後輩たちへ
先輩方は私たちにたくさんのものを与えてくれました。慶應バスケ部の進むべき道を示してくださった鳥羽さん達(2019年卒)。早慶戦優勝というかけがえのない瞬間を共有させてくださった純さん達(2020年卒)。

早慶戦優勝を経験できたことは本当に人生の宝です。
コロナ禍で試合ができるかわからない中、今後の慶應バスケ部が強くなる土台を作っていこう。そんな想いももって取り組んでいました。もちろん私たちの代は完璧ではなかったし、悪い部分もあったと思います。後輩たちには、チームメイトと話し合い、悩み、楽しみながら走り抜けて欲しいと思います。
引退した今、現役たちに口出しする事は何もありませんが(相談があれば是非のります)、これだけは覚えていてい欲しいです。
私たちはどんな状況でも君たちの味方です。
これは新人戦に完敗したときにあるOBの方がかけてくださった言葉ですが、非常に心強かったので是非後輩にも知ってほしいです。責任を感じすぎる事はありません。失敗しても同期と前を向き続ければ素晴らしい経験が得られるはずです。
今年もコロナウイルスの影響で先行きが見えないけど、全力で楽しんでほしい。応援しています!
最後に
ここまで書きたい事を素直に書いてきましたが、読み返すと主語がほぼ「私たち」になってしまっていたので、最後に少しだけ自分自身のことについて書きたいと思います。
以前「身体づくり」というブログで書かせていただいたのですが、私は高校のバスケにおいて身体づくりで挫折してしまいました。うまく言葉では表せませんが、私はこのままでは一生バスケに対する敗北感を背負って生きていく事になってしまうような気がしました。もちろんレベルの高い大学でバスケをしたいという気持ちもありましたが、そんな想いを払拭したいという考えが強かったです。
しかし、大学バスケ部に入部してすぐにそんな考えは飛んでいきました。高い志をもった同期と共に過ごし、自分も早慶戦やリーグ戦にプレーで貢献したいと考えるようになりました。当たり前だと思う方も多いと思いますが、私にとって高校での挫折はとても大きなもので、自分にとっては大きな変化でした。
先ほど、誇れる結果を残せたわけではないと述べましたが、こんな私にとって最後に早慶戦のコートでプレーできたことは誇れることでした。同期の支えがあったからこそ私は努力し続けることが出来ました。最後の年、自分たちでチームを創り上げていくあの過程は、バスケ人生の中で最も楽しかったです。かけがえのない経験をありがとう。
最後に最も近くで支えてくれた家族にこの場を借りてお礼をさせてください。
支えてくれてありがとう。
ブログリレー 藤井陽右
2020年8月22日 18:00| Comment : 0
「徹」

はじめに
こんにちは。本年度、慶應義塾大学體育會バスケットボール部副将を務めさせて頂いております藤井陽右と申します。
今の私たち、とくに4年生はいつ最後の試合、練習が訪れるかわかりません。今何ができるかを考え一日一日を過ごし、悔いのない慶應バスケ部での活動を送りたいと思っています。
日頃よりご声援のほど誠にありがとうございます。
「早慶戦優勝」「3部全勝優勝」に向けて、日々精進してまいりますので、これからも何卒よろしくお願い致します。
活動再開
バスケットボール部では2月末より活動を自粛し、オンラインでのミーティングやトレーニングを行ってきました。
7月から徐々に少人数でのシューティングなどを始めてきましたが、8月15日から実家に帰省していた部員も練習を再開し、本格的に活動が始まりました。
全体を2つのグループに分割し、時間をずらして練習を行っており、こまめな消毒や更衣室、部室での人数制限など様々な感染対策を講じながら、日々の練習に取り組んでいます。
長い自粛期間ではバスケットボールができないもどかしさを痛感しましたが、これまでの日常の大切さを認識できました。
まだ以前のような当たり前が戻ったわけではありませんが、日々練習ができる事に感謝し、何より楽しんでいます。
私が小学校の頃に読んだバスケットボールの雑誌でこのような言葉を残しているNBA選手がいました。
「私は毎試合を人生最後の試合だと思ってプレーしている。」
1シーズンで81試合をプレーする選手がこのようなマインドを持っている事に、当時の私は驚きました。
コロナウィルスの影響でこれから先の大会や練習など、まだまだ不確実な要素が多いです。

自粛期間を経て
久しぶりの練習はやはり体力的にかなりきつかったです。
ディフェンスの敏捷性やシュート精度など自粛前よりも落ちていると感じました。
これから以前の状態に戻しさらに超えていかなければなりません。
しかし、自粛期間はチームにとってマイナスな事だけではありませんでした。
以前よりも「考える力」がついたと感じました。
自粛前はチームルール―や基礎を愚直に徹底する練習を行っていました。
もちろん日々全力を出し、チームのレベルを上げようと真剣に取り組んでいました。
しかし、それは決められた正解に向かっていくもので、考える事が欠けていました。
新チームがスタートして間もなかったためそのような練習も必要でした。
しかし、あの練習をいつまでも続けていても次のステップに進めない事は、自粛期間でミーティングを重ねたチームメイト全員が感じていると思います。
このメンバーで最大限の結果を出すためにはどうすべきか、この自粛期間に部員一人一人が真剣に考えてきました。
そのため、以前に比べて練習やミーティングでのコミュニケーションの量が増え、意見を発信する部員が多くなった事は練習を再開してすぐに感じました。
今年のチームスローガンである「徹」には2つの意味が込められています。
一つはやるべき事を徹底する事。
もう一つは一人一人が自分にしかできない役割を考え徹する事です。
今までのようにやるべき事を徹底する事ももちろん大切にしていかなければなりません。
慶應らしさである「ディフェンス・リバウンド・ルーズボール」は、この愚直さなしには成り立ちません。
しかし、これからは自分はチームに何が求められているのか、何ができるのかを考え徹していく事が必要だと考えています。
今年は特にずば抜けて上手な選手がいるわけでもありません。
例年に比べて選手個人の能力も低いと思います。
だからこそ、一人一人が自分にしかできない役割を考え徹していく事で、今いるメンバーの最大限の力を引き出す事が必要です。
そのチーム力がなければ「3部全勝優勝」「早慶戦優勝」は成し得ないと思っています。

最後に
下級生の頃、私は自分たちの代がどうなるのか不安でした。
精神的にも技術的にも先輩方に比べて、あまりに未熟でした。
まだまだ至らないところも多々あります。
しかし、一人一人がチームのために行動する頼れる仲間になったと思います。
今ではこのメンバーで目標に挑戦できる事がとても楽しみです。
このメンバーで勝ちたいと思うようになりました。
日々バスケットボールができる事に感謝し、仲間と力を合わせて、これからの様々な困難を乗り越えていきたいと思います。
今後とも、慶應義塾大学體育會バスケットボール部の応援を宜しくお願い致します。
ブログリレー 藤井陽右
2019年7月20日 19:00| Comment : 0
身体づくり

はじめに
本年度法学部政治学科3年ならびに体育会バスケットボール部所属の藤井陽右と申します。よろしくお願いいたします。
今回のブログリレーでは、自分がもっとも苦労した(している)“身体づくり”について書かせていただきます。
拙い文章ですが少しでも読んでいただければ幸いです。
体づくり
バスケは相手と接触のあるスポーツなので、あたり負けしない体をつくることがとても重要です。
そのため、バスケットボール部では時期にもよりますが、週に4~6回ウェイトトレーニングを行っています。
先日の早慶戦を見てくださった方は気づいたかもしれませんが、1年生と比べ上級生は体の線がしっかりしています。
これは日々のトレーニングの賜物といえるでしょう。
まだ入部して日が浅い1年生にはこれからに期待です!
さて、ここからは私自身の話になりますが、そのためには時を高校時代まで遡らなければなりません。
私は慶應の一貫校の1つである慶應義塾塾高等学校(以下塾高)出身です。
塾高でも大学と同じようにウェイトトレーニングを重視していて、朝に1時間ほどのシューティング、午後に1時間半の全体練習と1時間半のウェイトトレーニングという一日の流れでした。
高校入学当時の私は身長が176㎝で体重が約50㎏でした。
初めて行ったベンチプレスでは20㎏のバーが1回もあがらず、“この棒重っ”と感じたのを覚えています。
たくさん重りをつけてトレーニングをしている先輩達。
私もよく食べてしっかりトレーニングをし、先輩方のように屈強な体を作ろうと意気込んでいました。
しかし、私は“身体づくり”に関して辛酸を舐めることになります。
中学生までは、たくさん食べて強くなるという概念がなかったため、1度にたくさんの量を食べることがとても苦手でした。
限界まで食べ、吐いてしまったときは、もったいないと思うと同時によく頑張ったとも思いました。
そう思えているうちはまだ、体重は増えいていたと思います。
しかし、自分たちの代になって私はキャプテンを務めるようになってから体づくりの問題に直面しました。
キャプテンであるにも関わらず、私はチーム内で細い方だったため、よりいっそう体づくりに注力せねばならないと強く感じました。
その想いとは裏腹に、吐く回数が多くなり、食事を始めるとすぐに気持ち悪くなるようになってしまいました。
キャプテンとしての責任感か、早く体重を増やさねばという焦りからかわかりませんが、たくさん食べなければならないと思うほど、食べられなくなっていきました。
1週間で数回吐くことや、1日で複数回吐く時期もありました。
結局、高校では思うような体づくりはできませんでした。
キャプテンだったにも関わらず迷惑をかけてしまった高校の同期や後輩には、申し訳ないという気持ちと、最後までついてきてくれたことへの感謝の気持ちでいっぱいです。
高校バスケを引退した私は、大学でバスケ部に入るか非常に迷いました。
より高いレベルでバスケがしたいと思う反面、高校の二の舞にはなりたくないという想いがありました。
そこで私は高校3年生の2・3月にトレーニングを行い、結果がでなかったら諦めようと決めました。
そこで、かろうじて体重が増えた私は大学バスケ部へと入部します。

大学1年生の時は練習にほとんど入ることが出来ず、横で見ているだけでした。
たまに入ることができた練習ではスクリーンをかけられた時にとても痛かったのを覚えています。
高校と大学とで明らかなフィジカルの違いを感じました。
練習に参加できないのは悔しかったですが、体づくりに力を入れられる良い機会ととらえトレーニングに励みました。
午後6時半から始まる練習には満腹でのぞみ、最後のランメニューを行う、そんな毎日でした。
正直、楽しい毎日というわけではなかったですが、2年後、3年後を思い描きやってきました。
オフでもよくウェイトすることがありましたが、そこではよく鳥羽さんを見かけました。
1年生の頃から主力として活躍する鳥羽さん(2019年卒)でさえ、寸暇を惜しんで練習、トレーニングに励んでいるのを見て、自分ももっと努力しなければならないと思わされました。
大学に入って食べ過ぎて吐いてしまったことは2回ほどしかありません。
栄養を考えた食事をたくさんとり、ウェイトトレーニングを行うことで体はしっかり大きくなってきました!
現在、身長は変わらず176㎝ですが、体重は74㎏、ベンチプレスは85㎏が10回あがるようになりました。(先輩には100㎏以上を10回あげる人もいるので、まだまだ未熟者です)
20㎏のバーがあがらなかった人が、良く成長したなと思います笑
しかし、まだ練習中に山崎純さん(4年 総合政策学部 )に吹っ飛ばされることがよくあるので成長あるのみです!
これからも身体づくりに励み、来る秋のリーグ戦では目標である一部昇格に向けてチームに貢献していきます!
次回はスタッフながらベンチプレス90㎏を10回あげる私の師匠、片桐俊哉(4年)です!乞うご期待ください!