ブログリレー 清水綺介

「悔しさを糧に」

はじめに

誠に僭越ながら自己紹介させて頂きます。慶應義塾大学経済学部3年並びに体育会バスケットボール部所属の清水綺介と申します。はじめに、普段より慶應義塾体育会バスケットボール部のご支援をして下さる多くの方々に感謝申し上げます。コロナ禍にも関わらず私たちが練習に励む事が出来るのは皆様からの手厚いご支援と応援の賜物です。心より感謝し結果で恩返し出来るよう精進して参りますので、今後とも変わらぬご支援ご声援の程、宜しくお願い致します。

今回ブログを担当させて頂くにあたり、私の慶應バスケ部との出会い、そして、実際に入部して経験した事や感じた事についてありのままに書かせて頂こうと思います。拙い文章になりますが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

きっかけ

私が慶應義塾の門を叩いたのは5年前の事です。中学3年生の頃の私は志望校選びで迷っていました。当時は小学校の時からずっと続けてきたバスケを高校に行っても全力で頑張ろうという熱い気持ちもなく、高校生活のビジョンが見えない中で受験勉強に勤しんでいた覚えがあります。そんなある日、代々木体育館でバスケの早慶戦が開催されるという話を聞き志望校選びと勉強の息抜きも兼ねて観に行く事にしました。早慶のプライドがぶつかり合う一戦。満員の体育館で大きな声援が飛び交う中ぶつかり合う両校の戦いは大迫力でした。当時の光景は今でも鮮明に覚えています。そんな中、一生懸命に泥臭くプレーする慶應義塾の選手の姿を目の当たりにして、私は中学生ながらに感動と強い憧れを抱きました。「慶應義塾に入りたい」「慶應義塾でバスケがしたい」、そう強く思えた瞬間でした。

高校時代

話は飛んで高校の話になります。無事に慶應義塾高等学校(以下、「塾高」)に入学する事ができた私は迷いなくバスケ部への入部を決めました。初日に本入部届を持って行ってびっくりされたのを覚えています(笑)。塾高バスケ部で過ごした三年間は肉体的にも精神的にもとても大変でしたが、今思えば本当に人間として成長させて頂く事が出来た3年間だったと思います。毎朝5時前に起きて向かう朝練は当然キツかったし、チームとの関わり方に関してもたくさん悩みました。試合に一番出させてもらっている自分が一番チームの足を引っ張っている気がして、途中で心が折れてしまい辞めたいと感じた時もありました。ただ、そうやって悩みながらも進み続けたことでチームとして勝利を追い求める事の意味や、チームにおける自分の存在意義について考える事ができた気がします。ずっと自己中心的にバスケをしてきた私でしたが、塾高ではたくさんの経験をし、尊敬出来る仲間にも出会えて最後の最後にはチームのために戦う事が出来たと思います。満足のいく結果こそ残せませんでしたが、塾高バスケ部での経験は大学でも活きています。

(塾高時代の同期とは大学でも仲良くしています。)

大学一年目

そして迎えた大学生活。たくさんの選択肢がある中で何に取り組むか色々と考えましたが、学生生活最後の四年間を本気でバスケが出来る環境で燃やし尽くしたいと思い体育会バスケ部への入部を決めました。ただ、待っていたのは想像をはるかに超える困難の連続でした。まずは新型コロナウイルスによる活動自粛。一度も体育館に足を運ぶ事が出来ぬまま長期の自粛生活を余儀なくされ、モチベーションを保つのに苦労したのを覚えています。同期や先輩方とオンライン上でしかコミュニケーションが取れない日々が続きとてももどかしい気持ちでしたが、練習が再開した時に良いスタートが切れるようにこの期間を利用して体づくりに取り組もうと考えました。結果的に練習が再開するまでの約4ヶ月間で7kg近く体重を増やすことが出来ました。そして、ようやく体育館で練習が出来るようになったのは8月半ばのことでした。zoomでしか話したことのなかった同期とはじめて対面して話すことができて嬉しかった事を覚えています。実際に会ってみて画面越しのイメージと全然違う同期もいました。

私のバスケ部での最初の一年目は練習にもほとんど参加できない日々が続きました。今まであまりレベルの高い環境でバスケをした事がなかった私は大学に入ってフィジカル面や技術面で大きな壁にぶつかりました。プレーで貢献できない分相手チームのスカウティングなど、普段スタッフがやってくれている仕事の一部を手伝うことでなんとか最小限の貢献ができたものの、結局プレイヤーとしてのアイデンティティを発揮することが出来ぬまま一年目を終える事になります。

二年目

迎えた二年目。シーズン開始と共に、一年目を共に過ごした同期の中にはチームの事を考えて部を去る決断をする人や選手からスタッフへの転向をする決断をした仲間がいました。そんな同期の姿を見て私も「このままではいけない」と感じ、より一層努力をしなければならないと感化されました。二年目はチームとして思うような結果が残せず、とても悔しい想いをしたシーズンでした。私は二年目もなかなかプレータイムを獲得することが出来ず、秋シーズンではリーグ戦で黒星が続くのをベンチで眺める事しかできない自分の無力さに言葉で言い表せないほどの悔しさを覚えました。この時に、「自分ももっと力になりたい」「コートに立ってチームのために戦いたい」という気持ちが今までにないほど強くなり、練習の取り組み方や考え方を根本的に変えようと意識改革を行いました。私が意識したことは「自身の成長にもっと貪欲になること」、「闘争心をコート上で表現すること」とアスリートとして当たり前の事でしたが、この時の自分に一番必要かつ足りていなかったものだったと思います。ただ、このような意識改革を経て私は自分のプレーに大きな変化を感じるようになりました。そして、二年目のシーズン最後に行われた慶関定期戦では試合に勝利することは出来なかったものの、ようやく自分が積み上げてきたものが形になりそれをコート上で表現する事が出来ました。3月には新人戦、六大学リーグ戦とたくさん経験を積む事ができチームとしても個人としてもたくさんの課題を発見する事が出来ました。現在、それらの課題を克服しさらに強いチームになれるよう練習に励んでいます。

(新人戦、格上の中央大学との一戦は良い経験になりました)

三年目

大学に入学してから時間の流れが早いもので、もう三年目に突入したことが驚きです。はじめて練習に参加した日がついこの前の出来事のように感じると共に、体育会バスケットボール部での活動も折り返し地点に来たということで日々悔いのないように取り組まなければならないと感じています。また、今シーズンからは上級生という立場になったということで、より一層責任感を持ってチームを引っ張っていこうと思っています。

最後に

ここまでお読みお頂きありがとうございます。

最後になりますが、このような状況下で私たちが日々活動する事が出来ているのは日頃よりご支援下さるOBの方々、関東大学バスケットボール連盟の皆さま、そして応援して下さる多くの方々のおかげです。改めて御礼申し上げます。

4月に入り、チームは新入生を迎え入れて目標達成に向けて日々練習に励んでおります。今シーズンは春シーズン早慶戦優勝、秋シーズンは3部リーグ全勝優勝2部リーグ昇格を目標に活動しています。私も下手くそなりにコート上で必死にプレーし、必ず目標を達成する事が出来るよう努力して参りますので引き続き応援の程よろしくお願い致します。

(今年こそ🔥)