「私の4年間と感謝」-川俣乃英
2023年2月3日 20:00
慶應義塾大学商学部4年ならびに体育会女子バスケットボール部の川俣乃英(CN:シキ)です。早いもので引退の日から2ヶ月が経ちました。
この4年間で何度か書いてきたブログもこれで最後となります。今回引退ブログということで、私はこれまで自分のことをあまり人に話してきませんでしたが、この最後の機会に私が自分自身について4年間感じてきたことを書かせていただこうと思います。また、お世話になった方々に感謝の気持ちをお伝えできればと思っております。拙い文章ではありますが、もしよろしければ最後までお付き合いいただけますと幸いです。
私は小学3年生の時にミニバスのチームに入り、それから中学、高校とバスケを続けてきました。大学でもスポーツは続けたいと考えていて、何事もやるからには全力でやりたい性格であるため、体育会に入ることは決めていました。何か新しくスポーツを始めるのもありかなと少しは考えていたものの、ここまで続けてきたならやっぱりバスケかな、と心のどこかで思っていたのが入学前の私でした。そんな中、高校のバスケ部のOBで、練習試合の審判や試合の応援によく来てくださっていた方が、慶應女子バスケ部のOGの方とお知り合いで、「慶應のバスケ部の練習に行かないか」とのお誘いをいただきました。そして、蝮谷体育館での練習に参加させてもらい、これが私の入部のきっかけとなりました。練習体験にお誘いいただき、この4年間試合観戦にも何度も来てくださり、ずっと慶應女子バスケ部と私のことを応援してくださって、本当にありがとうございました。
こうして始まった私の体育会生活。まず初めの1年間は、チームの仕事という1年生の役割を全うしたと共に、大学バスケとはどういうものかを学ぶことのできた期間でした。先輩方よりも早く体育館に行って準備をし、練習の直前まで準備に漏れがないかを確認して、練習が終わると最後まで残って片付けをして帰る。その他にも1年生の仕事は様々ありましたが、それらを同期全員で協力して行う中で、同期の結束が次第に強くなっていったと共に、4年間の体育会生活の基盤を築くことができたと、今振り返ってみて感じます。

また、入部してすぐにあった慶関戦で、試合のために新幹線に乗って移動し宿泊したのも、他校の部員の方々と懇親会をしたのも、私にとって初めての経験だらけでとても新鮮だったのを今でも覚えています。私は慶関戦で初めて試合に出場させてもらったのですが、相手のスピードとフィジカルの強さに圧倒され、手も足も出ませんでした。しかし、大学バスケのレベルの高さを肌で実感し、これからたくさん努力を積み重ねて成長していかなければならないと強く感じることができ、私にとってとても大切な試合となりました。

初めての早慶戦や初めての夏合宿、初めてのリーグ戦を経験していくうちにあっという間に1年目が終わり、後輩が入ってきて、実感のないまま2年生になりました。後輩に仕事や練習メニューを教えながらも、自分が個人としてチームにどう貢献していきたいかを考えるようになり、私は試合の出場時間をのばすことを目標に、日々の練習だけでなく、自主練習にも積極的に取り組みました。リーグ戦の前半まではBチーム(交代要員)で主にプレーしつつ、試合にも少し出させてもらっていたのですが、ある練習試合をきっかけに、私はBチームから下ろされてしまい、試合形式の練習に出ることができなくなってしまいました。その時は悔しいを通り越して現実を受け入れることができず、仲間の応援にも身が入らずに練習中から涙が溢れてきてしまいました。当時のコーチに理由を聞き、その時に言われた改善点を克服しようと努力しましたが、Bチームに戻ることができないまま2年目が終わってしまいました。
今年こそはと意気込んで挑んだ3年目。結果的には、1年間Bチームでプレーすることはできたものの、リーグ戦では一試合も出場することができませんでした。いいスタートがきれるよう、2月のシーズンオフ期間にもハンドリングやランニングをほぼ毎日行い、週末にはバスケ経験者の父に手伝ってもらって弱点の克服に繋がるような練習をしたりもしました。また、シーズン中も練習が終わると誰よりも早くボールを持って、退館時間ぎりぎりまで自主練習をやり続けました。しかし、それでもなかなか結果には繋がりませんでした。自分が積み重ねてきた努力のことを思うとより一層悔しくて、練習の帰り道の電車の中や、自転車に乗りながら涙してしまったこともありました。私はそれまで、努力は必ず報われると信じて頑張ってきましたが、報われない努力もあるんだなと投げやりな気持ちになってしまうこともありました。
そんな中でも私が頑張り続けることができたのは、たくさんの人の支えがあったからですが、特に大きかったのがある先輩の存在です。私の心が折れそうになった時にはいつも声をかけて話を聞いてくださり、練習後に1人でインターバルをしていた時にも一番応援してくださって、「私はシキの頑張りを見てるよ」といつも励ましてくださいました。その言葉があったからこそ、私は諦めずに努力し続けることができたのだと思います。その先輩には本当に感謝してもしきれません。
もう一度気持ちを切り替えて、悔いの残らないようにできることは全てやり切ると決めて臨んだ最後の1年。シーズンイン前に長時間に渡るミーティングを何度も重ねて迎えた自分達の代。4年としてチームをより良くすることを常に考えつつ、自分の成長にも貪欲になって努力し続ける日々を送っていました。そんな中、リーグ戦が近づくにつれて、自分が試合に出る出ないに関わらず、チームとして試合に勝ちたい、2部昇格という目標を達成したいという思いが私の中でどんどん大きくなっていきました。そして、チームが勝つために、自分が最も貢献できる方法は何だろうと考えた際に出た答えは、自分が試合に出ることではなく、コピーチームの再現度をできる限り高めることでした。対戦相手の特徴やセットプレーをしっかりと頭に入れた上でそれを実際に体現し、主力メンバーの最高の練習相手となることで目標達成に貢献しようと考えるようになりました。それまではチームがいい成績を残しても、その嬉しさよりも、自分が直接的に貢献できていないことへの悔しさや情けなさの方が勝ってしまっており、素直に喜べない自分がいました。しかし、このように考え方が変わってからは、自分が試合に出ている、出ていないに関わらず、真の意味でチームの勝利を心から喜べるようになったと感じています。
このように私の考え方が変わったのは、このチームで勝ちたいと強く思わせてくれたチームメイト、そして引退の際のお手紙で「もっと”チームのために”頑張るべき」とのアドバイスをくださった先輩方のおかげだと思っています。私にとってとても重要なきっかけを与えてくださり、本当にありがとうございました。
結果として、2部昇格という目標を達成することはできなかったものの、「ちーむ2022」のメンバーで約1年間頑張り続け、リーグ戦を全員で戦い抜くことができたことを、私は誇りに思います。

そして、自分のやり方に自信を持てなくなったこともありましたが、最後の東大戦で出し切って愉しんで終わることができたのは、4年間積み重ねてきた努力があったからだと思っています。やはり、努力は人を裏切らない、私はそう信じたいです。社会人になっても努力の姿勢を持ち続け、精進していきたいと思います。
私達が無事引退を迎えることができたのは、多くの方々の支えがあったからです。
いつも私達のことを温かく見守り応援してくださったOB・OGの皆様。お忙しい中、目標達成のために最大限尽力してくださったスタッフの方々。多くのことを教えていただき、引退後もずっと応援してくださった先輩方。大変お世話になり、誠にありがとうございました。
また、様々なことを一緒に乗り越えてきた後輩達。この1年間、私達4年を信じてついてきてくれて本当にありがとう。これからもずっとずっと応援してます!
そして、4年間ずっと一緒に頑張ってきた同期。みんなと一緒にいると本当に楽しくて、4年間乗り越えられたのは間違いなくみんなのおかげです。みんなが同期で本当に良かった。何歳になってもよろしくね!!

さらに、これまで私にバスケを教えてくださったミニバス、中学校、高校の指導者の皆様と、私と一緒にバスケをしてくれたチームメイトのみんな。今の私があるのは皆さんのおかげです。私の大学バスケも応援してくれて、本当にありがとうございました。
そして、場所は違っても4年間支え合い一緒に頑張ってきた、私の頑張る源となっていた同志や、たくさん迷惑をかけたにも関わらずいつも快く部活に送り出してくれて、応援してくれたゼミの同期をはじめとする友人達。みんなの応援がいつも私の力になってました。本当にありがとう!!
最後に、14年間の私のことを一番近くで支え、試合もたくさん見に来てくれて、ずっと応援してくれた両親。私が大きな怪我もなく小学校から大学までバスケを続けてこられたのは2人のおかげです。心から感謝してます。
体育会女子バスケットボール部を通して関わった全ての皆様への感謝の気持ちを表し、結びとさせていただきます。
最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。
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