入試合格・内部進学体験記 - 体験記分類: 女子
2022年 指定校推薦入試:吉田千里
吉田千里
学部:理工学部
出身校:田園調布雙葉高等学校
<志望動機>
私が慶應義塾大学理工学部を志望した理由は入りたい研究室があるからです。私は将来、スポーツアナリストになるのが夢です。その夢を叶えるため、スポーツの映像解析を行なっている青木義満教授(電気情報工学科総合デザイン工学専攻)の研究室に入りたいと思うようになりました。慶應義塾大学の理工学部は1年次に学科に分かれておらず、さまざまな分野に進む人が同じクラスで同じ勉強をしています。私にとってそのような環境も魅力の一つでした。大学生活を通して、将来やりたいことが変わったり、興味のあるものが変わったりすることは十分にあると思うので、一般的な理系科目を1年次に必修科目として学べるのはとても有意義なことだと思いました。実際、今同じクラスの女子達は、化学系に進む人が多いです。この環境で勉強することは大変なこともありますが、将来の選択肢を広げ、じっくりと自分が何をしたいのか考えることができるとても良い時間です。
また、高校時代からの先輩から慶應義塾大学の体育会バスケットボール部についてのお話を伺っていたことも、本塾を志望した理由の一つです。とてもいいチームだと普段から伺っていたので、バスケを続けるなら是非その環境でやりたいと思いました。学生主体のバスケ、能動的なバスケというものに強く惹かれました。ちょうど、指定校推薦もあり、第一志望校として慶應義塾大学理工学部を目指しました。
<受験勉強>
私は指定校推薦という入試方法で受験しました。私の高校には慶應義塾大学理工学部の枠が2枠あり、いくつかの条件のもと出願できるようになっています。指定校推薦で一番重要なのは高校3年間の評定平均です。基本的には評定平均のみで校内の枠を獲得できるかどうかが決まります。私は高校3年生まで指定校推薦を取ろうとは思っていませんでした。しかし、第一志望校が指定校推薦にあるのならとりあえず出願してみたらどうかと先生に勧められ、指定校推薦にチャレンジしようと決めました。私は高校2年次までの評定平均で出願できそうだったので、高校3年生の1学期の定期試験を評定平均を下げないよう、頑張りました。それと同時に指定校推薦が取れなかった場合に備えて、予備校に通い、一般入試の対策も行いました。指定校推薦をを目指している人の中には、学校のことしかやらない人がいたり、一般入試に向けて学校のことを何もやらない人がいたりしますが、私はどちらもしっかりやるべきだと思います。あくまで私個人の見解ですが、どちらもやっていてマイナスなことは絶対にありません。学校の勉強は、頭のいい友達とするようにしていました。一人では勉強する気が起きなくても放課後に学校で友達とやるとなると勉強せざるを得ない環境になります。また、わからないことがあってもすぐに人に聞くことができる環境はとても勉強がはかどりました。
<バスケ部について>
2年上に中学・高校時代の先輩がいらっしゃり、このチームの良さを前々から伺っていたので、頭の片隅には是非そのチームの中でバスケがしたいという気持ちがありました。しかし、理工学部に入学したこともあり、勉強との両立が不安で少し迷っていました。どうせバスケをするなら体育会でやりたい、でも大学生活を無事に送れるのか、と葛藤していましたが、決め手となったのは、理工学部の先輩方の存在です。先輩方は理工学部の勉強と練習をしっかり両立されており、そんな姿を拝見して頑張れば無理なことはない、と心を決めました。
いざ入部してみると想像以上に忙しいこともありましたが、それよりも楽しい、充実している、と感じることの方が断然多いです。同じような意識、考え、目標を持った仲間がたくさんいるこの環境はとても居心地が良く、勉強から離れてリフレッシュする場にもなりました。学生主体のバスケとはどんなものかとドキドキしていましたが、皆で意見を言い合い、より良くするためにはどうしたら良いか真剣に話し合う先輩方の姿に強く憧れを抱きました。今、その中の一員となれていることにとても喜びを感じています。高校までと違って、頭を使わなければいけないことも初めは大変でしたが、今では楽しみに変わりました。新しい環境の中、何かに打ち込めるというのは本当に幸せなことだと実感しています。これからも体育会の一部員としてより一層成長していきたいと思います。
2022年 FIT入試:野見山洋実
野見山洋美
学部:法学部法律学科
出身校:聖心女子学院
<志望動機>
私は高校生の時、東京地方裁判所に足繫く通っていました(女子高校生で私ほど通い詰めた人はいないと思います)。言わずもがな、裁判を傍聴するという目的でしたが、それこそが私が慶應義塾大学の法学部法律学科を志望する動機となりました。 一傍聴人の私が、裁判傍聴を通してどれほど新しい学びや深い考えを得られたかをここで表現することは容易ではありません。そこには、高校生だった私の想像の範疇をはるかに越える「現実の社会」が広がっていました。同時に、「自分も社会の一員だ」という当然のことをまざまざと自覚させられ、その社会の中で自分は何ができるのかを考えるきっかけとなりました。そして、法曹三者が今よりも良い社会を作っていこうとする営みとしての裁判に、私は強く興味を持ちました。
慶應義塾大学の法学部法律学科では「初めに法ありき」ではなく、社会科学の一分野として「社会を良くするための法学」という視点から法を学べると知り、第一志望に決めました。また、全国から学生が集まる慶應では、同じ社会を異なった切り口で見る多様な考え、バックグラウンドを持った仲間や先生方に出会えることも、第一志望に決めた理由の一つです。
<受験勉強>
私はFIT入試と指定校推薦、2つの方式での受験を高校2年生の秋ごろに決めました。双方に言えることとして、高い学校の成績(評定)が求められるため、学校の授業、定期試験に全てを尽くしていました。登下校の電車ではもちろん、最寄駅から家までの徒歩の間もプリントに赤下敷きを重ねて、ぶつぶつつぶやきながら勉強していました。お陰で評定に関しては周りと差をつけることができ、それが精神的にも合格に大きくつながったと思います。
FIT入試対策としては、小論文の練習をするために高校2年生の秋から塾に通い始めました。しかし塾に通うことで学校の勉強がおろそかになるのは、私にとっては本末転倒だと考え、定期試験前は塾をセーブすることもありました。FIT入試の場合、一次選考として書類審査がありますが、上記したように志望動機もある程度固まっていた私は、それをどう切り取るか、どう表現するかに多くの時間を割きました。もし志望動機が曖昧で困っているという方がいれば、どんなにささいな事でも自分の経験を振り返ってみることをおすすめします。自分の経験に基づくものであれば、面接の緊張した場面でも自信を持って「語れる」と思います。FIT入試のために志望動機を形に表し、その上で合格をいただいたことは、大学での学びの良い発射台になったと実感しています。
<バスケ部について>
弱小校中の弱小校であった聖心女子学院から、慶應義塾大学體育會バスケットボール部に入部することは決して低いハードルではありませんでした。しかし、高校バスケでの不完全燃焼が体育会への道を開いてくれたと感じています。中学生のころから待ち続けてきた高3の晴れ舞台だったはずの引退試合はコロナの影響で直前に中止が決定、どうにも晴らせない無念が募りました。週に2回1時間半、合宿無し、学校行事や宗教行事の度に無くなる部活ではありましたが、素敵な顧問の先生方や熱いコーチに見守られながら、仲間と一つになって汗を流した時間は、大切な思い出としていつまでも輝き続けるでしょう。
そして大学に入学し、周りには「体育会入るか悩むな、、」などとこぼしていた私ですが、今振り返ってみると、慶應義塾大学への入学が決まったその瞬間から体育会でバスケがしたいという思いが芽生えていたように感じます。また、部活の見学では、慶應義塾體育會バスケットボール部の名に恥じない、むしろそれを越えるような熱量と誇りを持って活動される姿に感銘を受け、入部を決めました。
入部して約半年、技術面・精神面ともに上級生の背中を追うのに精一杯ですが、心優しく面白い同期と共に1回1回の練習で少しでも成長できるよう励んでいる次第です。4年後、成長している自分を想像するだけでわくわくがとまりません。
2022年度 自主応募推薦入試:河村さくら
学部:文学部
出身校:神奈川県立松陽高校
<志望動機>
私は初めから私立文系の大学を考えていましたが、早稲田大学に通っていた姉の存在の影響から出来る限り上を目指したいという思いで早慶を目指し、その中でも慶應義塾大学文学部を志望しました。文学部を志望した理由は二つあります。1つは、専攻選択が1年次ではなく2年次であるという点です。私は将来やりたいことが明確に決まっていなかったため、専攻を選択する前の一年間で、様々な分野の学びを得ることができる環境にとても惹かれました。もう1つは、『「文(ことば)」によって人と人をつなぐことを目指す』という慶應義塾大学文学部の理念に共感したからです。私は以前から、異文化理解をはじめとする人間同士のつながりに関する社会問題に興味があります。そのような社会問題について、それがなぜ起こるのか、なぜ改善されないのか、そして、どうしたら改善できるのか等、世の中に起こっているあらゆる事象の本質を追求したいと思っています。さらに、様々な価値観や文化的背景をもった人と繋がりたい。そのためには、多角的な視点を総合的に養うことのできるこの大学の文学部でなければならないという考えから、慶應義塾大学文学部を志望しました。
<受験勉強について>
私が自主応募制推薦入試での受験を決めたのは、高校3年生の9月でした。もともとは一般入試の勉強をしていましたが、夏休みに慶應義塾大学を志望校にしたのをきっかけに、自主応募制推薦入試の存在を知り受験を決めました。この入試は大きく分けて書類審査と総合考査(論述問題)の2つの選考により行われます。1つ目の書類考査は志望理由書にあたるものです。ここには、「Q1.高等学校では何に力を入れ、どのような成果を上げましたか。」「Q2.文学部をなぜ第一志望としたのですか。また、文学部で何を学び、将来、どのように生かそうと考えていますか。」といった質問項目が2つあります。限られた白紙スペースで自分の熱意や魅力をいかに伝えることができるかが重要ですが、それを表現するために、私は具体性を最も心がけて書きました。例えばQ2に関しては、ただ「慶應義塾大学文学部のカリキュラムや理念に惹かれた」と書くのではなく、「将来こういった問題を解決したいからこういう活動がしたい。その活動をするためには貴校の文学部でのこういった学びが必要である。」というように、入学したい明確な目的が読み手に伝わるよう意識しました。2つ目の総合考査は、120分間の論述試験と60分の論述試験です。この試験に対する勉強としては、様々な文章を読んで論述時の知識の引き出しを増やすことや、あらゆる形式・内容の文章で小論文を書く練習をしました。練習をする際に、ひとつのパターンだけでなく複数の回答パターンまで考えるようにしていたことで、多面的視点で意見を論述できるようになり、合格につながったと思います。
<バスケ部について>
私は小学校から高校までバスケをやっていましたが、大学では留学をしたいと考えていたため、長期期間での休みを取りづらい体育会には入ろうと思っていませんでした。ですが、早慶戦を観たときに、先輩方が一生懸命戦う姿を見て、また、練習に参加させて頂いた際に「学生主体」による練習で互いに高め合っている先輩方を見て、自分もこの環境でバスケットをしたいと感じるようになり入部を決めました。はじめは大学生活自体に慣れないことも多く不安もありましたが、そういった思いもすべて分かち合える同期や、自分もこんな人間になりたいと思わせてくださる先輩方に恵まれ、体育会女子バスケットボール部に入って良かったなと思うことが出来ています。これから4年間、仲間と目標に向かってひたむきに努力し、ともに支え合いながら過ごしていきたいです。また、慶應義塾體育會に所属している限り、バスケットという競技を通して人としても成長できるよう頑張ります。
2022年度 帰国生入試:網野梨加
学部:環境情報
高校:Irvine High School
<志望理由>
私は父の仕事の関係で、小学校から高校までほとんどの期間を海外で過ごしてきました。日本の学校に通ったのは小学1年生の1学期と小学5年生の2学期から中学1年生の1学期までの約2年間でした。高校まで日本とは違うカリキュラムで勉強をしてきて、アメリカの大学に進む選択肢もあったのですが、日本の学校にあまり通えなかった分、大学は日本で通いたいという気持ちがありました。ただ、今まで日本の教育課程とは無縁だった私が普通に日本の大学を受験しても到底受からないと思い、帰国生入試制度があり、選考方法に筆記試験の無い学校を探しました。
大学で学びたい事は漠然としていましたが、祖母と母の影響で食や栄養に興味がありました。栄養士になる方向で行きたい学校を探していた時期もありましたが、その後もう少し視野を広げてやりたいことを探してみてもいいのではないかと思い、食を取り巻く社会問題や心身の健康、スポーツも学部を探す際の対象に入れました。
SFCは栄養や健康といったテーマだけでなく、文理融合で幅広く学びの場が用意されていて、正に自分の探している学部だと感じました。大学に入って色々な勉強をしながら専門分野を見つけたいと思い、選択肢が広いSFCを第1志望に決めました。
<受験勉強>
SFCの帰国生入試は1次試験と2次試験の2段階です。書類審査となる1次試験は、アメリカの標準テストSATとTOEFL iBTの成績が主に重視されます。当時SATは英語と数学のReasoning testと科目別のSubject testと両方受ける必要があったので、日本の高校2年生に当たる11年生の時にSubject testの受験を始め、その後Reasoning testを複数回受験、TOEFL iBTも合間を縫って複数回受験しました。
点数を上げるためにするべきことは人それぞれだと思いますが、私は過去問をひたすら解き続けました。SATはCollege Boardが出している過去問集、そしてTOEFL iBTはETSが出している過去問集を使いました。SATもTOEFLも私にとっての課題はリーディングで、限られた時間の中でいかに早く文章を読み、設問に取り組むかに苦戦しました。線を引きながら読んだり、単語に注目する問題だったら、まず最初に文章中のその単語を全部丸をつけておいて、それから全体を読むといった工夫もしました。
自分に合うやり方を探すこと、問題慣れすることが大事、というのが私の実感です。最後の2ヶ月間は家庭教師のサポートも受けて点数アップを図りました。
アメリカの高校を6月の初めに卒業し、その後受験日までの2ヶ月間は日本で予備校に通いました。そこで願書の内容を見てもらったり、2次試験の小論文と面接の練習をして本番に備えましたが、新型コロナウイルスの影響で小論文と面接は中止になり、1次試験のみの選考で無事合格することができました。
<バスケ部について>
私は小学1年生の時にアメリカで友達に誘われてバスケに出会い、日本に戻った後、小学6年生から本気でバスケに打ち込んできました。中高を過ごしたドイツとアメリカでもバスケを続けて、日本とは全く違うスタイルのバスケを経験しました。日本でバスケの基礎をしっかり教わったことで、ドイツやアメリカでも十分通用すると感じましたが、自分より大きく、フィジカルが強い人がどんどんぶつかってくるので、青あざの絶えない日々でした。パワーに頼らず、スピード感があり、5人全員連携して攻守を行う日本のチームプレイに憧れました。日本に戻っても大学でバスケを続けたいと思い、入学前から何回か体験に参加させていただき、優しい先輩方の下、良い雰囲気、日吉記念館という素晴らしい環境でバスケがしたいという思いが一層強まりました。
練習についていけるかどうか不安もありましたが、6人の良い同期にも恵まれ、先輩の皆様とも学年関係なく仲良くしていただいています。日々、部員同士が切磋琢磨しながら心技体を高め合っていく姿に刺激を受けながら、自分にとっても成長につながる4年間にしたいと思います。
2022年度 一般入試:中山璃音
学部:文学部
出身校:神奈川県立湘南高等学校
<志望動機>
私はなかなか志望校を確定できなかったのですが、高校3年生の春に私立文系として受験することを決めたと同時に、目標を立てるのならば高くしようということで、早稲田大学と慶應義塾大学のどちらかに合格できたらと考えを定めました。新型コロナウイルスの影響もありオープンキャンパスや三田祭に参加する機会がなく、私は受験日当日に初めて慶應義塾大学の敷地に足を踏み入れたのですが、その時以来「この大学に通いたい」という気持ちを強く持つようになり、合格後に迷わず入学を決めました。また文学部を選んだ理由としては、先輩方も述べられているように、幅広い分野の教養を学べるという点に惹かれたからです。将来の展望や長期にわたって携わっていきたいことが決まっていない私にとって、1年次に様々な内容の講義に触れることのできる文学部は魅力的でした。
<受験勉強>
受験勉強については参考程度に読んでいただけると幸いです。学習塾には高校1年生の初めから通い、英単語や古文単語といった基礎的な暗記はコツコツと進めていました。日本史の勉強は高校2年生の冬から始め、1回1回の授業で先生が話したことを全て暗記するということと、解答や単語を思い出すためのきっかけを多方向から作るという2点を特に意識していました。テキストに絵を書いたり、語呂合わせで覚えたり、というのが具体例です。高校3年生の10月に体育祭があったので、本格的な受験勉強を始めたのはその後からです。私は英語に苦手意識を持っていたので、とくに多くの時間を費やしました。その中でも音読は一番効果があったように感じます。授業で扱った長文の中で分からなかった単語の意味を調べ、また品詞に分けた構造分解で理解を深め、それを次の長文をもらうまで1週間音読していました。そうして基礎を固め、12月頃から赤本を使っての勉強を実践しました。ここまでつらつらと書いてきましたが、結局は1人で受かろうと思わないこと、先生やチューターに相談したり友達や家族と話をしたりすることが一番大切だと思います。
<バスケ部について>
私は大学でもバスケを続けようという気持ちをほとんど持っていませんでした。ですが、同期の知り合いに誘われて体験に行ったところ、コート外では優しく話しかけてくださった明るい先輩方がコートに入ると真剣にバスケに取り組んでいる姿に感銘を受け、入部を決めました。実際に入部してからというもの、練習中つねに声を出し仲間を鼓舞する、学生同士でプレーのアドバイスや指摘をする、チームのために何ができるかを考え行動する先輩方や同期の姿に日々刺激をもらい、自分自身の成長にもつながっていると感じています。その成長というのはバスケのプレー面ももちろんなのですが、人として精神面での成長が大きいです。素晴らしい環境の中でプレーができること、共に切磋琢磨する一生の仲間に出会えたことなど、入部から5ヶ月ほどしか経っていないのに既にいろいろなものが人生の財産となっています。これから4年間、さらに技術面や精神面でも成長し、自分もコート内外で刺激を与えられるプレイヤーになり、チームに貢献できたらと考えています。
2022年度 一般入試:今井楓子
学部:商学部
出身校:吉祥女子
<志望動機>
私は元々国立大学が第1志望であったため、文系ではあったものの数学を受験科目として使える学部を併願校として探していました。そこで見つけたのが本塾の商学部です。商学部のA方式は数学、歴史(私の場合は世界史)、英語の3科目で受験することができ、国立の2次試験で同科目を受験する予定だった私にとってはうってつけの腕試しの場でした。正直なところ、受験生時代の私は将来やりたいことなど全く見つかっておらず、商学部であることに強いこだわりはありませんでした。強いてあげるとすれば人文科学系の学問よりは社会科学系の学問の方が自分の性に合っているように感じたことくらいです。
明確に大学でやりたいことが決まっていない方は、私のように入試科目を重視することも選択肢の一つだと思います。大学は色々なことを学べる場であるので、自分が深く学びたいと思える分野に入学後にほぼ確実に出会えます。「早くやりたいことを探して学部を絞らなければ」と焦るよりも、「いかに自分の勝負したい科目で勝負し合格を貰うか」も受験校を決める上で大事だと感じたので、是非色々な学部の入試方式を調べてみることをオススメします。
<受験勉強>
勉強法は人によって合う合わないがあると思うので参考程度に読んでいただけると嬉しいです。
・英語
合否を決める要因は様々ですが、その中でも語彙力が大きなウェイトを占めているように感じました。単語帳は色々ありますが、あれこれと手を出すよりも自分に合うと思った1冊を完璧にするまで使い続けることが大事だと思います。文法は高校で推奨されていた『NEXTAGE』という参考書を使っていました(1冊で基礎~応用ほぼ全ての文法事項を押さえられるのでオススメです)。読解に関しては模試や過去問でとにかく場数を踏んでいくことを意識していました。
・数学
高校の授業で扱っていたプリント(色々な大学の過去問から先生が厳選したもの)を解く→苦手だと感じた範囲は青チャートで補う→もう一度プリントを解く、というサイクルで行っていました。11月くらいからはこのプリントを志望校の過去問に変えて行っていました。数学は範囲が膨大なので、苦手な分野に時間を割けるよう、早い段階での基礎固めが大事だと思います。
・世界史
授業で大まかな流れを掴み、そこから一問一答や用語集で細かい知識や単語を頭に入れるようにしていました。1回流れを掴んでからの方が単語や知識は頭に入ってきやすいと思います。また、これは私が高校の先生に言われたことなのですが、年号を覚えることも大事です。語呂合わせでもなんでもいいので覚えさえすれば、正誤問題、並び替え問題、流れを説明させる論述問題など色々な形式の問題で有利に働きます。
<バスケ部について>
私は小学校3年生のときにバスケを始めて以来、これまで多くの時間をバスケに注いできました。ただ思い返してみると小6のときは中学受験、中3のときは膝の怪我、高3のときは新型コロナウイルスの蔓延…と節目節目でバスケを我慢しなければいけないことが多かったとも感じました。大学でバスケをするかどうか迷っていましたが、体験のときに見た先輩方の真剣に練習に取り組む姿勢が忘れられず、「最後まで思いきりバスケを頑張りたい」と思い入部を決断しました。
入部当初は不安や戸惑いも多くありましたが、全員が1つの目標に向けて団結し、切磋琢磨し合えるこの環境に身をおけることが慶應義塾大学に入学して良かったと思える最大の理由です。
2021年度 一般入試:石倉史菜
学部:文学部
出身校:都立国立高校
<志望動機>
私はもともと私立文系を志望しており、その中でできるだけ上を目指して頑張りたいという思いから慶應大学を受験することにしました。文学部を志望した理由としては、将来やりたいことが具体的に決まっておらず、この学部なら様々な選択肢を広げられると思ったからです。文学部は、2年次の専攻選択に向けて1年生の時は色々な分野の授業を受けられるため、将来何をしたいのか明確に決まっていない人にはとても合っていると思います。実際にここまで授業を受けてきた私も、専攻選択に向けて少しずつやりたいことが定まってきたと感じています。私は、志望校を決める上で知り合いの先輩や塾の先生など沢山の方に相談したことがとても良かったと感じているので、これから決める人は色々な人の意見を聞いた方が良いと思います。
<受験勉強>
勉強法については人それぞれだと思うので、参考程度に読んでいただけると幸いです。受験勉強を終えた私が一番大切だと感じることは、基礎固めです。私は夏休みまでに基礎固めを終わらせることを意識して、日々の勉強スケジュールを立てました。私は、「システム英単語」(単語)、「頻出英文法・語法問題1000」(文法)、「ポレポレ英文読解プロセス50」(精読)などを英語の基礎固めとして使っていました。色々な参考書に手を出して中途半端になるよりも、これと決めた参考書を一つ完璧にする方がいいと思います。国語は、夏までに古文、漢文の単語や文法をしっかり覚えることがとても大切です。正直使う参考書は何でも良いと思いますが、私は学校で配られた教材を使って覚えていました。世界史は、まず教科書などを何度も読んでインプットし、夏休みくらいからアウトプットを始めました。アウトプットとして使っていたのが東進の一問一答で、これは基礎から応用まで一冊にまとまっていて勉強しやすいためオススメです。歴史科目は、単語の丸暗記ではなく、因果関係を頭に入れて「流れ」で覚えることが一番重要だと思います。受験勉強をしていると、周りの人が難しい参考書を使っていたりして焦ることもあると思いますが、基礎があってこその応用です。基礎固めを早めに終わらせて、+αの参考書や過去問演習に時間を使えるといいと思います。
<バスケ部について>
私は小学校から高校までバスケをやっていて、別のスポーツをしてみたいという思いもあったため、大学で体育会のバスケ部に入ろうとは考えていませんでした。ですが、同じ高校のシキさんから誘って頂いて練習体験に行ったり、どういう大学生活を送りたいのかを考えたりしたときに、やっぱりこの体育会でバスケを続けたいなと思うようになりました。最初は不安などもありましたが、今はレベルの高い環境の中でバスケをすることに楽しさを感じています。そして何より、本気でバスケと向き合い、目標に向かってひたむきに努力する一生の仲間と出会えたことをとても嬉しく思います。慶應義塾體育会女子バスケットボール部という、様々な面で自分を成長させてくれるこの環境で、仲間と切磋琢磨し合いながら充実した4年間を送りたいです。
2021年度 AO受験(夏AO):島谷姫らら
学部: 環境情報学部
出身校 :富山国際大学付属高等学校
<志望動機>
私はテクノロジーを使ったスポーツアナリティクスを一般にまで拡大し、日本で認知率が低い身体 不活動の問題に取り組みたいと考え、慶應義塾大学SFCの受験を決めました。
私は高校在学時、プロ選手のアナリストから最前線のスポーツアナリティクスを学びました。その技術を一般向けへと改良し、姿勢推定の人工知能OpenPoseなどを使い、ラジオ体操、バスケットボールなどで個別最適化された運動の指導ができるパーソナルAIトレーナーのプロトタイプを 開発してきました。私は将来、AIトレーナーを活用して適切な運動を継続しながら、スポーツを通 したヘルスケアを向上させる手段を提供したいです。また、地域スポーツで分析を行うアナリストになり、データを使ったスポーツを社会に浸透させ、スポーツの楽しさを多くの人に伝えながら、 現在約14億人いる身体不活動者の解消に貢献したいという目標があり、この目標を達成するた めの学び場がSFCだと考えました。
SFCはスポーツを科学・工学の両面から学べるだけでなく、ヘルスケアやゲーミフィケーションなど幅広い知識を得ることができます。さらに、スポーツから健康までの幅広い領域で、科学に基づきながらデータ分析や、身体不活動をテーマに運動の理論やデータ分析を学ぶことができる、 正にSFCは私にとって理想的な学部でした。
<受験勉強>
私がSFCの受験を決めたのは高校2年次の3月頃でした。コロナ禍の自粛期間に自分と真剣に向き合い自分ののやりたいことを考えた時、SFCに行かないと自分の学びたいことを全て学ぶこ とできないと気づきました。そこからSFCの受験に関して先生などに相談し、私が本格的に受験準備に取り掛かり始めたのは4月に入ってからでした。非常に出だしが遅かったため、残る3ヶ月 間で必死に資料制作にあたりました。
1次試験で意識したことは、「なぜSFCなのか」ということです。自分がSFCで何がしたくて、SFC に行くことで自分の将来にどう繋がるのかということを提出資料の中で詳細に説明しました。例えば、志望理由書には、「1年次は〜するために、〜を学び、〜に取り組む。2年次は〜、3年次 は〜、4年次は〜、卒業後は〜」といったように、より具体的に、達成したい目標に対しての計画 を立て、実現可能であるということを伝えるよう意識しました。任意提出書類はあくまで任意です が、私は提出可能な10ファイル分全て提出し、計A4用紙100枚分以上に及びました。合格した友 人の中には、任意提出書類は出していない人もいたので、あくまで任意ということを忘れず、必須 書類を優先した方が良いと思います。また、添削やアドバイスなどは、私はAO受験のための塾 に通ったりはしていなかったため、学校の先生やSFCに合格した先輩、友人などに見てもらって いました。
2次試験は、私が受験した年は、COVID-19の影響で面接は無くなり、その代わりに1次試験に自己アピール動画の提出が必須でした。そのため、面接練習はしていません。
<バスケ部について>
私は小学生時からずっとバスケをしていて、高校最後の試合で思うような結果を残せず、大学で もう一度本気でバスケをしたいという思いが強かった為、入学前からバスケ部に入ることを心の中で決めていました。入学前に女子バスケ部の体験に参加しました。そこで私は、「慶應女子バ スケ部でバスケがしたい」と心の底から思ったのを鮮明に覚えています。練習前、始めて体育館 に行った私に対して優しく声をかけてくださっていた先輩方は、練習が始まるとガラリと雰囲気を 変え、選手1人1人が真剣な眼差しで練習に取り組み、選手同士では厳しく指摘をしあっている姿 がありました。私はこの姿にすごく惹かれました。また、私が1番魅力に感じたのは、選手主体の バスケです。監督コーチに頼りきりの、受け身のバスケではなく、選手一人一人が思考しながら プレーするバスケを実践していました。このような環境で4年間全力でバスケに打ち込みたいと思いました。
そして、2021シーズンを終えた今、過去を振り返れば、慣れない環境の中で辛い思いも多くあり ましたが、新たな仲間に出会えて、素晴らしい環境下で毎日大好きなバスケに打ち込むことができて、本当に女子バスケ部を選んで良かったと思っています。この女子バスケ部で、全力でバスケをする限り、私の大学生活は有意義なものになると確信しています。