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ブログリレー 木村直哉
2020年10月28日 16:09| Comment : 0
4年生になって見えてきたこと

はじめに
こんにちは。慶應義塾大学法学部政治学科4年、ならびに體育會バスケットボール部アナリストを務めさせて頂いております木村直哉と申します。
日頃より、活動へのご支援とご協力を頂きまして、誠に有難うございます。
今年は新型コロナウイルスにより、何事も例年通りにはいきません。今までがどれだけ恵まれていた環境だったかを実感しました。日々、バスケットボールが出来ることに感謝して、残りの期間を悔いのないように活動する所存でございます。
このような状況下ではございますが、「3部全勝優勝」「早慶戦優勝」に向け、日々精進して参りますので、今後とも何卒宜しくお願い致します。
昨シーズンを振り返って。
昨年の6月、3年ぶりの早慶戦優勝を果たした私たちは、リーグ戦での1部昇格が見えてきたと感じていました。しかし、結果は3部降格。想像もしていなかった結果に、チーム全員が呆然としていました。
今振り返ると、当時3年生だった私は、チームの為に「自分が出来る事」をただ必死に行っているだけでした。チームが勝つ為に、対戦相手を分析し、それを共有する。日中は試合の動画を5時間以上見ることは当たり前とし、寝る間も惜しんでスカウティングを行っていました。
しかし、最上級生になってみると当時の自分は不十分だったと感じています。
最上級生になって想う事
昨年11月に4年生が引退し、最上級生として【早慶戦優勝・2部復帰】を目標に掲げ、チームが再スタートしました。ところが、新型コロナウイルスの流行により、2月末より活動自粛。部員全員がもどかしい気持ちでいっぱいでした。しかし振り返ると、この期間があったからこそ、今の自分たちがあると感じています。
というのも、練習が出来ない分、オンラインでのミーティングが中心となり、「考える力」がつきました。(この話については、4年藤井のブログを読んで頂けると幸いです!)
そして、8月になり活動自粛が徐々に解除されると、変化は一目瞭然でした。以前の与えられたものをひたすらにこなす思考停止状態から、チームに何が必要かを考え発信する部員が増えてきました。特に自主練習は短時間で密度の濃い練習を行えるようになりました。以前までであれば、ただ本数をこなすシュート打っているだけでしたが、今では「試合ではどう動くか」や「自分の役割は何か」を考えて練習しています。

練習中にも話し合っています!
他の部員と同じように私自身も大きな変化がありました。「役割の変化」などの外から見て分かるような変化ではありません。それは、「全体像が見えるようになったこと」です。たったそれだけの事かと思われるかもしれません。
けれども、この考え方の違いで当事者意識を持って考える範囲が変わります。
昨年までの自分は「スカウティング」という一部しか見えていなかったため、チーム内で起こる他の事象に対して目を向ける事が出来ていませんでした。また、気付けたとしてもその事象は自分が介入する事象ではないと勝手に決めつけていました。
しかし、全体像が見えるようになった今、「スカウティング」はチームが勝つ為の一部でしかありません。チームが勝つ為には、スカウティング以外の事象に対しても、「自分が解決しなくてはならない。」と考えるようになりました。
存在意義
今年の代では部員全員が「自分がチームにいる意味」を考え続けてきました。その中で、スタッフの存在意義についても議論しました。私はこのような話し合いを通じて、これまでのスタッフに欠けていたことは「当事者意識」と「文武両道」だと気付きました。
今年のチームでは「文武両道」を「学び(文)と実践(武)を繰り返すことで識見を生むこと」だと解釈しています。つまり、学問と部活動をそれぞれ独立した道ではなく、混ざり合う一本の道と捉えています。
これらを日常生活に落とし込んだ例として、「練習中の声」が挙げられます。
以前から、「練習中のスタッフの声が少ない」という課題がありました。
まず、そもそも当事者意識が無ければ、声を出すことができません。けれども、そのとき、ただ声を出せば良いというものではありません。その声には「責任」が伴います。その責任とは、「学ぶ責任」です。これはスタッフに限らず選手も同様ですが、練習外でバスケットボールについて学ばなければ、正しい意見は発信できません。したがって、練習外を「学び」の場、練習中を「発信」の場と考える必要があります。
このような考え方をチーム内に浸透させていくことで、徐々に雰囲気が変わっていきました。スタッフは主体的に声を出すようになり、さらに、選手もスタッフの声に耳を傾けるようになりました。

提供元:慶應義塾広報室、撮影者:並木智美)
最後に
ここまで、昨年と比較しながら4年生になって見えてきたことを書かせて頂きました。こうして振り返ると、全ての行動や思考の根底には「チーム哲学」が欠かせないことに改めて気付きました。
そこで最後に、チーム哲学の中でも4年生が最も大事にしたいと考えている「コミュニケーション」について触れて終わりたいと思います。
何故、この「コミュニケーション」を重視したいかというと、部員全員がチームに対して当事者意識を持ち、上下関係を気にすることなく発信してほしいという想いがあります。
しかし、これまでにも書いたように自分の発言には責任が伴います。何も学ばず、発信ばかりするのはただの愚痴です。自ら学び、「どうやったらチームが良くなるか」、「試合に勝てるようになるか」を考え抜くことが必要です。この責任を果たしているのであれば、下級生・上級生を気にする必要はありません。
下級生・上級生・選手・スタッフ、どの立場であっても【3部全勝優勝・早慶戦優勝】のビジョンを核に、当事者意識を持つことで最高のチームをつくることができると考えています。そのための努力であれば惜しむことなく出し切る覚悟でいます。残り短い期間ではありますが、チーム一丸となって勝利を掴み取りに行きます。
今後とも慶應義塾體育會バスケットボール部への応援を宜しくお願い致します。
ブログリレー 藤井陽右
2020年8月22日 18:00| Comment : 0
「徹」

はじめに
こんにちは。本年度、慶應義塾大学體育會バスケットボール部副将を務めさせて頂いております藤井陽右と申します。
今の私たち、とくに4年生はいつ最後の試合、練習が訪れるかわかりません。今何ができるかを考え一日一日を過ごし、悔いのない慶應バスケ部での活動を送りたいと思っています。
日頃よりご声援のほど誠にありがとうございます。
「早慶戦優勝」「3部全勝優勝」に向けて、日々精進してまいりますので、これからも何卒よろしくお願い致します。
活動再開
バスケットボール部では2月末より活動を自粛し、オンラインでのミーティングやトレーニングを行ってきました。
7月から徐々に少人数でのシューティングなどを始めてきましたが、8月15日から実家に帰省していた部員も練習を再開し、本格的に活動が始まりました。
全体を2つのグループに分割し、時間をずらして練習を行っており、こまめな消毒や更衣室、部室での人数制限など様々な感染対策を講じながら、日々の練習に取り組んでいます。
長い自粛期間ではバスケットボールができないもどかしさを痛感しましたが、これまでの日常の大切さを認識できました。
まだ以前のような当たり前が戻ったわけではありませんが、日々練習ができる事に感謝し、何より楽しんでいます。
私が小学校の頃に読んだバスケットボールの雑誌でこのような言葉を残しているNBA選手がいました。
「私は毎試合を人生最後の試合だと思ってプレーしている。」
1シーズンで81試合をプレーする選手がこのようなマインドを持っている事に、当時の私は驚きました。
コロナウィルスの影響でこれから先の大会や練習など、まだまだ不確実な要素が多いです。

自粛期間を経て
久しぶりの練習はやはり体力的にかなりきつかったです。
ディフェンスの敏捷性やシュート精度など自粛前よりも落ちていると感じました。
これから以前の状態に戻しさらに超えていかなければなりません。
しかし、自粛期間はチームにとってマイナスな事だけではありませんでした。
以前よりも「考える力」がついたと感じました。
自粛前はチームルール―や基礎を愚直に徹底する練習を行っていました。
もちろん日々全力を出し、チームのレベルを上げようと真剣に取り組んでいました。
しかし、それは決められた正解に向かっていくもので、考える事が欠けていました。
新チームがスタートして間もなかったためそのような練習も必要でした。
しかし、あの練習をいつまでも続けていても次のステップに進めない事は、自粛期間でミーティングを重ねたチームメイト全員が感じていると思います。
このメンバーで最大限の結果を出すためにはどうすべきか、この自粛期間に部員一人一人が真剣に考えてきました。
そのため、以前に比べて練習やミーティングでのコミュニケーションの量が増え、意見を発信する部員が多くなった事は練習を再開してすぐに感じました。
今年のチームスローガンである「徹」には2つの意味が込められています。
一つはやるべき事を徹底する事。
もう一つは一人一人が自分にしかできない役割を考え徹する事です。
今までのようにやるべき事を徹底する事ももちろん大切にしていかなければなりません。
慶應らしさである「ディフェンス・リバウンド・ルーズボール」は、この愚直さなしには成り立ちません。
しかし、これからは自分はチームに何が求められているのか、何ができるのかを考え徹していく事が必要だと考えています。
今年は特にずば抜けて上手な選手がいるわけでもありません。
例年に比べて選手個人の能力も低いと思います。
だからこそ、一人一人が自分にしかできない役割を考え徹していく事で、今いるメンバーの最大限の力を引き出す事が必要です。
そのチーム力がなければ「3部全勝優勝」「早慶戦優勝」は成し得ないと思っています。

最後に
下級生の頃、私は自分たちの代がどうなるのか不安でした。
精神的にも技術的にも先輩方に比べて、あまりに未熟でした。
まだまだ至らないところも多々あります。
しかし、一人一人がチームのために行動する頼れる仲間になったと思います。
今ではこのメンバーで目標に挑戦できる事がとても楽しみです。
このメンバーで勝ちたいと思うようになりました。
日々バスケットボールができる事に感謝し、仲間と力を合わせて、これからの様々な困難を乗り越えていきたいと思います。
今後とも、慶應義塾大学體育會バスケットボール部の応援を宜しくお願い致します。
ブログリレー 甲谷勇平
2020年7月21日 8:00| Comment : 0
「日本一“チーム”を大切にするチーム」へ

はじめに
今年度、慶應義塾大学體育會バスケットボール部主将を務めさせて頂いております甲谷勇平と申します。
日頃よりご指導、ご支援を有難う御座います。
遅くなってしまいましたが、このような形では御座いますが日頃の感謝と共に、ご挨拶させて頂きます。
慶應の強み
今年のチームは「早慶戦優勝」「3部全勝優勝」という2つの目標を掲げています。
その目標達成のために、チーム力を大切にし、一人一人が自分にしかできない役割を全うすることを求めています。
個人で戦うのではなく、チームで戦うという意識を強く持っています。
これは昨年度の早慶戦の教訓から得たことです。
昨年の早稲田大学の早慶戦メンバーは、個人個人を見てもほとんどのメンバーが全国で活躍したスーパースター軍団でした。
一方で慶應義塾はそもそも全国に出場した選手の方が少ないというチーム状況でした。
周囲は個人単位でチームを捉え、圧倒的に早稲田が上であると判断し、早稲田が勝つと思っているように感じていました。
しかし結果はどうだったでしょうか。
あの昨年度の早慶戦こそが「慶應らしさ」を象徴していると考えています。
それは、一人一人が自分の役割というものを認識し、皆が泥臭くプレーし嫌な顔一つせず当たり前のことを当たり前に取り組んでいました。
そして何より、皆がチームのためにプレーしていました。
この昨年度の早慶戦を経て、慶應の強みを再認識したと共にチームで戦うことの強さを学びました。
そこで今年のチームでも引き続きチームにこだわり、チームで戦うという前提の元一人一人の役割や責任というものを明確化しようとしています。
現在は新型コロナウイルスの影響により、正解がないところに正解を作り、行動するにも基準を設けなくてはならない状況が続き非常にもどかしく思うところも多々ございます。
ですが、このような状況下であるからこそ、バスケットボールができる喜びや有り難みを、強く感じます。
そして何よりもバスケットボールを楽しみながら、この苦しい状況をチームとしてだけではなく、一個人としても成長していきたいと思います。
引き続きご指導とご声援の程、宜しくお願い致します。

覚悟「5×1のチーム」
ここからは、活動再開にあたり、主将としての意気込みとチームの覚悟について書いていきたいと思います。
弊部では2月の末より新型コロナウイルスの影響で活動を自粛し、バスケができないもどかしさを日々痛感しています。
それと同時に、これまでバスケを当たり前にできていた日々に感謝することができるようになりました。
私は、活動が再開された際には心の底からバスケを愛し、楽しむことができると感じています。
一方で、この自粛期間の中で色々とチームについて考えるにつれて、このままではチームは勝つことができないという危機感が強くなりました。
自粛期間の中で感じたことは、多くの人が自分のためにプレーしているということでした。
でも、これももちろん正解です。
自分が強くなることでチームが強くなれるかもしれないからです。
しかし、私はここで自分に問いました。
「慶應義塾體育會バスケットボール部」は個人の能力を高めることを最大の目的としたチームなのだろうかということを。
私は違うと思いました。
私の考える慶應義塾の強さは「真面目さ、愚直さ、誠実さ」を起因とした「チーム力」にあると思います。
私はこんなに真面目なチームは日本には存在しないと思います(もちろんいい意味で)。
言われたことを忠実に守り、徹底するという点については日本一であると思います。
慶應は「ディフェンス・リバウンド・ルーズボール」という共通理念があるように、徹底的に当たり前のことを当たり前にすることができます。
人が嫌がることをコツコツ積み重ねられる強さが慶應にはあります。
今まではこれで充分でした。
しかし、チームのことを考えていくにつれて、果たしてこのままで勝てるのだろうかと不安になりました。
自分はチームルールを守れているから大丈夫だと安心しきっている人間は、一人もいないと言い切れるだろうかと自問自答しました。
そうして自粛期間のなかで思い悩みながら私は1つの結論に辿り着きました。
それは、「自分のためにチームがあるのではない。チームのために自分がいる」ということです。
先日、あるメンバーがとてもいい言葉を使っていたので引用させていただきます。
それは「1×5の集団ではなく、5×1のチームなのである」という言葉です。
私はまさに「5×1のチーム」こそが、慶應バスケ部だと思います。
メンバー全員で1つのチームなのです。
一人も欠けてはいけないし、不必要なメンバーは一人もいません。
今のメンバーは私がバスケをしていなかったら会うことのなかった仲間なのです。
今私がいるのは周囲にいる仲間のおかげです。
私だけではチームにならなかったのです。
私はこのような当たり前に気づき、当たり前であることに感謝すべきだと思いました。
私は活動自粛中に考えれば考えるほど、自然と普段は当たり前になってしまっていることに目が向き、改めて自分は恵まれていたのだなと、しみじみ感じることができました。
私自身もこれまでは自分自身のためにプレーしていた部分がありました。
しかし、このチームでは個人のためにプレーする必要はないと思いました。
今の私の気持ちとしては、チームメイトのみんなのために勝ちたい一心です。
みんなのために戦いたい。
それは、みんながいてくれなかったら今の私はいないからです。
慶應の強さは「チーム力」にあると思います。
それは、チームのために自分がいるということを認識し、体現するところから始まります。
百花繚乱を目指す
活動再開にあたり、私が考えているチーム像があります。
それは「百花繚乱なチーム」です。
どういうことかというと、一人一人が自分の強みと弱みを明確に認識した上で、自分の役割を全うしているチームのことです。
自分の「やりたいこと」とチームから求められている「やってほしいこと」と「やるべきこと」が見事に一致した状態にしたいのです。
なんでもかんでも自分勝手に自分のやりたいことをするのではなく、この「百花繚乱」の根底には、チームルールを徹底するという守破離の「守」の部分が必要です。
「百花繚乱」は、チームルールを徹底的に守った上での話です。
今後は守破離の「破・離」を求めていこうと考えています。
しかし、これはとても苦しい過程になると思っています。
なぜなら、「守」は正解がはっきりしていてみんなが同じことをやっていればそれで良かったのに対し「破・離」は正解がなく、自分で正解を作っていかなければならないからです。
まさに、今のこの前例のない新型コロナウイルスの影響による自粛期間の中で、正解がない状況に悪戦苦闘する状況と同じようなカオスが生じるため大変苦しい過程になると覚悟しています。
正解を選ぼうとするのではなく、選んだ選択肢を正解にしなければなりません。
これには判断基準が曖昧な部分が多く出てくると思います。
自分で自分の軸がないと、振り回されて必要以上にもがき苦しむことになりかねません。
だからこそ、今一度自分がこのチームにいる意味は何なのか、なぜ大学生にもなってバスケを続けるのかといった目的意識やモチベーションの根本を問いただすことが必要になってくるのです。
そしてそれと同時に、自分の強みは何なのか、チームから求められている役割は何なのか、という部分で周囲とのすり合わせも必要になってくると考えています。
このように、活動再開後はかなりの困難が出てくることが想定できます。
私は活動再開にあたり、チームのメンバーにその困難と真正面から向き合って、仲間と助け合いながら乗り越えていくという「覚悟」を持ってほしいと思っています。
また、実際に「覚悟」を持つことを求めていこうと考えています。
これまでの基準は低すぎます。
これではとても勝てません。
まずはチーム内での基準を上げていくつもりです。
これについて来られない人は置いていく覚悟です。
厳しいことをするようですが、それぐらいしないと勝てないのが現状だと思います。
私は、求心力をこれまで以上に上げていきたいし、メンバーにはついてきてほしいです。
そして、個性を存分に発揮して百花繚乱なチームができれば、個では勝てない相手でもチームとして戦えば勝てるという、チームスポーツの醍醐味を体現することができると考えています。

最後に
慶應は監督やコーチからのトップダウン型の組織ではなくて、学生主体でみんながフラットな立場から意見を言い合えるのが大きな強みであり、楽しさです。
みんなの叡智を集結させて壁を乗り越えていくことに学生スポーツの楽しさは詰まっています。
どうせやるならやりきります。
そのために、今一度自分と向き合い、仲間の声に耳を傾け、自分の考えを積極的に発信しようと思います。
ようやく活動再開の目処が立ちつつあります。
繰り返しにはなってしまいますが、バスケットボールができることに感謝しつつ、さらなる高みへと昇っていきます。
そして、不可能を可能にしていきます。
「最大限の努力により最高の結果を出すチーム」の集大成を見せるつもりです。
長々と当たり前のことを書いてきましたが、私はこの自粛期間を経て、より当たり前のことに目を向けることができるようになりました。
できることを精一杯頑張り、楽しみながらこの困難な状況を乗り越えていこうと考えています。
今後とも、慶應義塾大学體育會バスケットボール部の応援を宜しくお願い致します。
ブログリレー 前田琉我
2020年2月22日 8:00| Comment : 0
敬天愛人

はじめに
誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
本年度慶應義塾大学経済学部3年ならびに体育会バスケットボール部所属の前田琉我と申します。よろしくお願い致します。
現在、関東大学バスケットボール連盟/全日本大学バスケットボール連盟の学連役員として、日々の大会運営や企画に取り組んでおります。
本ブログ執筆にあたって、自らの慶應バスケットボールライフを振り返ってみると、僕は選手とスタッフの両面でチームに携わっていました。
その中での想いや、やりがいについて皆さんにお伝えできればと思います。
拙い文章ではございますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
選手時代
大学バスケ部には高校や早慶戦で素晴らしい活躍をした先輩たちと同じチームでバスケができる嬉しさを胸に入部しました。しかしそれと同時に、大学バスケ部の何もかもに圧倒され、ここで自分は4年間やっていけるのかという不安も抱えていました。
月刊バスケットボールやJスポーツでしか見たことがない強豪校出身の選手たちが同じチームにいること、スカウティングや選手の体調管理、練習メニューの作成など、すべて学生スタッフが中心となって取り組んでいること。大学バスケは高校と比べて、技術やフィジカル、メンタル、すべてにおいて別次元の世界だと思いました。
現在のチーム状況とは全く異なり、1年生で全国経験無し、並外れた身体能力もない私は、練習初めのランニングとウォームアップをやって、コートサイドで練習を見て、最後のトレーニングに参加する、シュートは主力陣が練習終わった残りの時間にやっと端っこで打てるだけの毎日が続きました。
今の一年生たちが対人練習に参加し、ユニフォームをもらってベンチに座れているところを見ると羨ましい気持ちがあったり、「あと1、2年遅く生まれていたら…」と少し悔しい気持ちがあったりします。そしてずっと選手で続けていればどうだっただろうと思うこともあります。
そんなウォームアップとトレーニングだけの選手生活を半年間続けていました。
現在も選手として頑張っている同期の藤井や津野地、山本も同じような状況でしたが、彼らは試合に出るために自分は何に貢献できるかというのをひたすら考えて、幾度となく壁にぶち当たっては乗り越え今も頑張っています。
そこで自分は考えなかったのか?
壁を乗り越えられなかったのか?
と思うかもしれませんが、もちろん私も選手としてチームに貢献できること、何を武器とするかを死ぬほど考え、練習動画を見たり、同期でミーティングをしたり、上級生に悩みを相談したりし、チームに足りないものは何で、自分は足りない部分を補いチームに貢献していくんだ!と思い、限られた時間内で試行錯誤を繰り返していました。
しかし、努力が実を結ぶかどうか、いつ結果が出るのかわからないです。
もしかしたら結果は出ないかもしれないと思いながらも諦めず取り組んでいました。
何が正解なのかわからないまま、初の夏合宿が訪れました。
先輩から噂などで、合宿の厳しさ等は聞いて覚悟はしていましたが、想像を絶するほどの肉体的負荷が大きいことと、精神面でもチームへの存在意義を常に問われ、追い込まれるカオスな状況でした。
今まで3回夏合宿を経験していますが、僕の中では1年生の夏合宿が一番辛かったと思います。(当時は選手だったからかもしれません。汗)
当時、入部して4か月くらいしかたっていない中で、合宿中に主将がチームを去る状況を目の当たりにしたり、僕よりも上手な先輩が選手からスタッフに転向したり、チームの中心である選手でもチームに貢献していなければ余儀なく組織から外されたり、中途半端な存在はチームのポストに存在しないことを痛感しました。
ここでさらに自分の存在意義を考えるようになり、行動に移さなければならないと日々何かに迫られるような感覚でした。合宿後でもこのまま選手で続けていいのか、部をやめたほうがいいのではないかと悩み、食事も取れず眠れない日もありました。
そんな中、ある練習日、私はいつも通りコートサイドで練習を見ながら1年生の仕事(選手の水入れ、雑巾がけなど)をしていました。
練習間の休憩時に主力の先輩へボトルを渡した時に「ありがとう」と言われたことがありました。それ以外にもスカウティングをして、自分なりに分析したデータを先輩に伝えた際に、感謝されることがありました。
ただ、「ありがとう」と言われただけですが、自分で何かをして他人に感謝されたのことが、彼らのためになっているのではないかと感じました。その時、チームに必要な存在を考え、自分が夜遅くまでシューティングをしているより、スタッフとして選手をサポートする方が貢献できるのではないかと考えました。
スタッフ・学連時代
そうして、スタッフとして、学連に所属してチームに貢献することを決意しました。
そこで何故、部内スタッフではなく、部外の学連派遣になったのかは、いくつか理由があります。
まず一つ目に、夏合宿で学連派遣の片桐さん(2020卒・経済)に声をかけてもっらったことです。
片桐さんも、選手からスタッフに転向し、同じような経験をしたことから、色々相談に乗ってくださいました。
また、大会運営の体験をする機会があり、それまで見たことがなかった大会を開催する側に立ちました。
選手たちが当たり前のように試合ができるのも裏方の存在である、学連の地道な努力があってこそと強く感じることが出来ました。
二つ目は、当時の部内スタッフの下級生の役職が曖昧であったこと。
当時は、スタッフも多かったため、上級生は、主務や学生コーチ、学生トレーナーなど役職が定まっている一方、下級生は定まらない、浮いた状態でした。
そのため、何で貢献しているのか分からず悩んでいる方が多かったです。
フワフワした状態でチームにはいたくないという思いからも学連に入ることを決めました。
学連に入って大会運営をするにあたり、選手だけに関わるのでなく、OBや企業とのやり取り、人としてのふるまい方など、部活と違い多くの人と関わる機会が多くなりました。
片桐さんや山本さん(2018卒・法律)、服部さん(2018卒・経済)には、人としての振舞い方など多くのことを学べました。
また、学連での会議等で新ルールへの変更や大会の情報を聞き、いち早く部に話すことで、選手や学生スタッフの方たちが円滑に練習や会場移動などができるようになった時、彼らから大会やルール等で聞かれた時は、チームに求められる存在であると実感し、非常にやりがいを感じています。
部が求めてくれた分だけ、さらに自分は部に付加価値を与えて強くしたい!と思うようになり、選手のように直接勝利には貢献できなくても、選手たちが勝利に少しでも近づけるようなサポートをし、それが実を結んだときはとても嬉しいです。
学連の活動は、別に誰かに注目されているわけでもなく、地味で時間のかかることが多いです。
インカレでは大会を開催するために、1年以上前から、体育館の確保をするために打ち合わせに行き、協賛企業とのやり取り、1日に何百万という売り上げの精算などを行っています。
観客の方に少しでも大学バスケに興味を持ってもらいたい、選手がさらに活躍できる舞台を提供したい、そういう思いから、お客さんや選手たちの要望などを聞き学連役員だけでなく、企業やOBの方々と相談し、新たな企画に挑戦しています。
そんな地味な取り組みでも、インカレ決勝で選手や観客の方々が歓喜し、涙を流すところを見ると、自分たちが裏で支えてきたことが意味あるものであったと感動が沸き上がり、非常にやりがいを感じています。
スタッフに転向し、裏方がいるからこそ選手たちが試合に集中でき活躍できることを実感するとともに、地味な仕事でも責任を持って取り組む重大さを学びました。
学連に少しでも興味を持った方がいたら、下記の学連事務所宛のメールアドレス、電話番号にご連絡ください。
mail:team.kcbbf@gmail.com

最後に
長々とまとまりのない文章となってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
体育会バスケットボール部は、みんなが主役だと思っています。誰しもが必要な存在であって、そうでなければチームから必要とされません。
自分ならチームにどういったプラスの影響を与えられるかを常日頃考え、行動し続けることにチームにいる意味があるのだと思います。
本気で取り組むからこそ、それなりの苦労や苦しみがあります。
しかし、喜びや感動も言葉では表せないほど素晴らしいものです。
私は、体育会バスケットボール部に入部し、多くの貴重な経験をしました。
来年度は3部リーグとなってしまい、私は1、2部での運営が殆どでチームと会う機会が少なくなり寂しくなりそうですが、それでもチームや同期が少しでも前を向けるようにスタッフとして全力でサポートしていきたいです。
体育会バスケットボール部を辞めないで選手からスタッフに転向できたのは、選手の時にサポートしてくれたスタッフの方々、先輩、同期、後輩、応援してくれる保護者、OB・OG、観客の方々のおかげだと思います。これからも人の繋がり、縦・横・斜めのつながりを大切にしていきたいと思っています。
今後とも応援何卒よろしくお願い致します。

ブログリレー 寺部勇佑
2019年11月17日 19:00| Comment : 0
合縁奇縁

〜はじめに〜
誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
私、本年度慶應義塾大学環境情報学部3年ならびに体育会バスケットボール部所属の寺部勇佑と申します。よろしくお願い致します。
本ブログでは、何を書くべきかとても悩みました。
4月からバスケ部のブログリレーが始まり、私で19人目。
若干のネタ切れを感じつつ、自分のこれまでの人生を振り返りました。
考えに考え抜いた末、私が普段から大切にしていることについてを、これまでの人生に触れながら書いていきます。
拙い文章ではありますが、ぜひ最後までお付き合いください。
〜大学進学〜
いきなりですが、確実にこれだけは大切にするべきだと言えることが1つあります。
それは、「縁」です。
私がこれまで生きてきた21年間「縁」なしでは、ここまで充実した人生を送ることはできませんでした。
多くの方々との出会いがあり、現在の私がいます。
また、進学などの人生の分岐点に立った時、そこには必ず素敵な巡り合わせがありました。
それを強く感じたのは、高校2年の時でした。
私は中学生時、
「高校で全国制覇をしたい!」「勉強をおろそかにしたくない!」「文武両道がしたい!」
という強い思いから、京都府にある洛南高校に進学しました。
しかし、私自身とても未熟であったため、
当初の考えとは反し、高校2年の夏まで、勉強は二の次でバスケ漬けの日々を送っていました。
そんな生活を送っていたある日、一人の先輩の進学先が慶應義塾大学に決まりました。
当時、バスケットボール部は関東1部リーグに所属していたのに加え、勉学においても日本トップレベルである慶應義塾大学に対して私は憧れを持っていました。
そこで私はすぐさま先輩に話を聞きに行きました。
その話の中で「寺部も来年受けたら?」と言われ、軽い気持ちで「行きたいです(笑)」と返事をしたのが、始まりでした。
冗談半分から始まった慶應義塾大学への道だったわけですが、日を重ねるごとに強い思いへと変わっていきました。
思いが変われば行動も変わり、今までのバスケ中心の生活は一変しました。
そして、受験を決意してから1年が過ぎ、念願の合格を果たしました。
この合格は、私1人の力では到底成し遂げることはできず、多くの方々が支えてくださったおかげです。
この経験を通じて私は「人」「縁」というものは大切なものだなと心の底から感じました。
1つのご縁が、1つのつながりが人生を変え、人生を豊かにすること。
大げさだと思うかもしれませんが、つながりというものは、お金では買えない価値であり、人生において大きな財産となるのです。

〜現在の私〜
慶應義塾大学に入学してから、3年目の冬を迎えようとしています。
大学生活で私は、多くの新しい出会い、素晴らしい経験をさせていただいています。
そんな中、私は体育会バスケットボール部に所属をし、慶應義塾の縦のつながりの強さ、横のつながりの強さに、とても驚かされました。
それは外部から進学した私にとっては度肝を抜かれるほどのものでした。
ここでいう縦のつながりとは、1年から4年といった学生のつながりはもちろんのこと、OB・OGの皆さまとのつながり含みます。
横のつながりとは、部活動内の同期はもちろんのこと、その壁を超えた、同じ年度に入学した同期も含んでいます。
私が普通に生活をしていたら、出会うことのなかったであろう人たち。
私はバスケットボールのおかげで多くの「縁」「素敵な巡り合わせ」がありました。
そして私は現在、慶應義塾大学でとても濃い時間を過ごすことができています。
全てが良い出会いであるとは限りませんが、その1つ1つの「縁」には意味があり、捉え方次第では「悪縁」だと感じていたものまでが学びとなり、自分の人生のプラスとなることもあります。
皆さんも、いろんな「縁」を大切に生活していってほしいと思います。
その「縁」が人生を変えるきっかけとなるかもしれません。

〜さいごに〜
11月9日にリーグ戦を終え、本塾は2部リーグ11位、3部降格となりました。
とても悔しい結果ではありますが、現実をしっかりと受け止め、来シーズンに向けて日々精進していきたいと思います。
応援よろしくお願いします。
笑っても泣いてもあと1年の学生生活。これまで支えてくださった方々に感謝をし、恩返しができるよう全力で突っ走っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は前田琉我(3年生)です!乞うご期待ください!
ブログリレー 山﨑純
2019年10月23日 19:00| Comment : 0
慶應を目指した理由

~はじめに~
誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
慶應義塾大学総合政策学部4年ならびに体育会バスケットボール部所属の山﨑純と申します。
本年度主将を務めさせていただいております。
早いことに、慶應義塾大学に入学してから3年半が経ち、部活動に関しては残り1ヶ月となりました。
おかげ様でこの3年半、様々な経験をさせていただき、慶應義塾体育会バスケットボール部に入って本当に良かったと思っています。
ただ卒業ブログも控えているようなので、今回はあえて大学生活については触れず、大学生活の原点である、慶應義塾大学を目指した理由について書いてみました。
拙い文章ではございますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
~「バスケ漬け」の6年間~
いきなりですが、「田舎の三年、江戸の昼寝」という言葉を知っていますか。
母が大切にしてきた教育方針の1つということで、私は母から教わりました。
これは司馬遼太郎の著書、『峠』に出てくるたとえ話であり、
「田舎で3年間勉強するより、江戸で半刻昼寝している方が成長できる」という意味だそうです。
とはいえ、どのような環境においても一生懸命努力をすることが、成長するために最も大切なことだと思います。
ただ、「自分の未来をどのように切り開いていきたいか」
そのために、「自分をどのような環境に置くか」はとても大切なことだと思います。
この言葉は、私が慶應義塾大学を目指すきっかけにもなった、大切にしてきた考え方の1つです。
私は3人兄弟の末っ子として、福岡県で生まれました。
父がバスケの指導者、さらに兄二人がバスケをしていたこともあり、私も小学2年生から始めました。
私は、「田舎の三年、江戸の昼寝」という考え方のもと、中学・高校は、いわゆる地元の学校には通わず、より高いバスケットボール環境を求め、文字通り「バスケ漬け」の6年間を過ごしました。
チームメイトや指導者の方々に恵まれ、目標であった全国優勝を達成できましたが、そこでの経験は、結果以上にどれも素晴らしいものばかりで、私の財産となっています。

~慶應義塾大学との出会い~
「背伸びして視野を広げているうち、背が伸びてしまうこともあり得る。それが人生の面白さである。」
これは小説家、城山三郎の言葉です。
「慶應に入りたい!」
そう思い始めたのは高校2年の冬でした。
きっかけは兄です。
当時は文字通り「バスケ漬け」の生活を送っていたので、バスケ以外のことを考える余裕はあまりありませんでした。
しかし、バスケを辞め海外で働く兄の姿を見て、
「自分の知らない世界を見てみたい!」「将来はグローバルに活躍したい!」
という思いを抱くようになりました。
ただ、「大学でもバスケを本気で続けたい!」という思いは変わりませんでした。
これらの思いを叶えるため、「文武両道」を高いレベルで体現できる環境を探した結果、慶應への受験を決めました。
私が慶應に入学したいと考えたのは、大きな「背伸び」だったのかもしれません。
ただ、慶應への受験を決めた時から、勉強のしかたが変わり、今まで読まなかった本を読んだり、改めて自分の夢について考えたりと生活が変化してきました。
私にとっての「江戸」である慶應義塾大学での3年半は、貴重なものばかりでした。
バスケの成績に関して言えば、たしかに中学・高校と比べると劣っているのかもしれません。
かつてのチームメイトが、インカレの舞台で活躍している姿を見て、悔しく思う時も多々ありました。
ただ、2019年6月22日、早慶戦という最高の舞台に立つことができ、最高の仲間とともに、早稲田に勝ったあの感動は一生忘れないですし、今までのバスケ人生で一番嬉しかったです。
なかなか勝てず、苦しい時間の方が長い3年半だったかもしれませんが、慶應義塾体育会バスケットボール部に入って本当に良かったです。

~おわりに~
現在私たちはリーグ戦の真っ只中ですが、チームの負けが込んでおり、非常に苦しい状況です。
ただ、4年生においてはあと一ヶ月で引退です。
こういう時こそ、最高の舞台でバスケができる喜びを噛み締め、最後まで全力で戦い抜きたいと思います。
ぜひ応援よろしくお願い致します!
次回は寺部勇佑(3年生)です!乞うご期待ください!
ブログリレー 野田遼太朗
2019年10月9日 19:00| Comment : 0

コートの外から見える景色
はじめに
誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
私、本年度慶應義塾大学法学部政治学科4年ならびに体育会バスケットボール部で主務を務めさせていただいております。野田遼太朗と申します。
今後に卒業ブログも控えていることを考えるとネタ切れになってしまうのではないかと悩んだ結果、本ブログでは、主務という立場で感じたことを述べさせていただきます。
拙い文章ではございますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
恩返し
私が弊部に入部を志した理由は、中高の6年間(慶應義塾中等部-慶應義塾高等学校)を一貫校のバスケット部で過ごしたことから、お世話になった慶應義塾のバスケットに恩返しをしたいと考えたからです。
ただ当時は選手として代々木第二体育館のコートに立つことを夢見ていました。
しかしながら、高校の卒業式の日に阪口さん(現大学H・コーチ)から「大学のバスケット部に入部してマネージャーをやらないか?」とお誘いをいただきました。
つまり大学入学前に選手としての引退宣告を受けたのです笑
理由としては「4月から入学が決まっている同期には高校界のスーパースターがいるから。」です。
当時の私は、正直なところ完全に納得はできませんでした。
「なぜチャレンジもしていないのに決めつけるんだ?」
さらに入学式後に一般入試や内部進学の同期が選手として入部をし、練習に参加する姿にはもどかしさも感じました。
インターハイにも出場していなければ国体にも選ばれない程度の実力を客観視できていなかったんだと思います。
しかしながらミーティングを”何度も何度も何度も何度も何度も何度も”繰り返したり、死ぬ物狂いで自主練習に励む同期の背中を見て、「本気でみんながバスケットに集中できる環境を作ってあげたい」という思いへと変わっていきました。
今年の早慶戦で1年次に同じくスタッフとして入部し、シーズン途中で選手へ転向した泉(4年・経済学部)がシュートを決めた瞬間の喜びは忘れられません。

自分にできること-大好きなチームのために-
スタッフの自分は、他の選手のように試合に出てシュートを決めたり、リバウンドをもぎ取ったり、ルーズボールに飛び込むなどチームの勝利に直接貢献することはできません。
形に現れるものが少ないことから、自分がやっていることがチームの勝利につながる実感が得にくく、「果たしてチームに貢献できているのか?」と悩む時期もありました。
同期の山﨑(4年・総合政策学部)、髙田(4年・環境情報学部)が下級生の頃から試合に出て活躍していたことで、よりその思いを感じていました。
それでも同期や先輩からかけて頂いた何気ない「ありがとう」という言葉がそんな思いを拭ってくれました。
主務として自分ができることは”選手が集中してバスケットに取り組むための土台作り”です。
脆い土台には物を高く積み上げることはできません。
選手は「試合で活躍する土台作り」として何千本とシュートを打ち、重りを何百回とあげて鍛えた体で試合に臨みます。
それと同じように自分も「チームが当たり前に練習をできて試合に出場する土台作り」として何千枚と書類を提出し、何百回と会議に参加して円滑に活動するための準備を整えて試合に臨みます。
つまり選手とスタッフも勝利に向かって、役割は違えど、土台作りという面では同じ方向を向いているのです。
ただ、選手と自分の違いは結果にスポットライトが当たるか否かですが、それでも自分たちで築いた土台の上で選手が輝いたり、大好きなチームが勝てるのであれば満足です。
~支える立場の自分を支えてくれる方々~
主務としての立場上、渉外活動などを通じてチームを代表して表に立つ機会が多いです。
そのため、普段自分やチームを支えてくださっている方々にこの場を借りて感謝を伝えたいと思います。
○家族
いつでも自分の意思を尊重してくれて、応援してくれる両親には頭が上がりません。
祖父母は農家のため、住んでいる下田寮学生寮へお米や野菜を送ってくれます。この前も新米30kgを送ってくれました。寮生の部員もお世話になっています。本当にありがとう。
○社会人スタッフ・OBの皆さん
学生主体としてチームを運営させてもらっていますが、アドバイスを頂いたり、様々なチャレンジを応援してくださっています。試合会場ではご声援をいただいたり、資金面で援助をいただき不自由なく遠征や合宿へ行かせていただいています。ありがとうございます。
○学連(一般社団法人関東大学バスケットボール連盟)の皆さん。
トーナメント、リーグ戦、インカレなどの数々の大会に参加させていただいております。
2部リーグはマネージャー中心で運営しているため、大会当日しかお手伝いしか出来ておりませんが円滑な運営を可能にしている準備の大変さは計り知れません。ありがとうございます。
○体育会生のみんな
早慶戦やリーグ戦にたくさんの方が応援に来てくれています。競技は違えどスポーツを通じて同じ目標へ向う財産に出会えました。これからも他部の応援に行きたいと思います。いつもありがとう!

○地域の皆さん
リーグ戦のhome gameや早慶戦では多大なご支援をいただいております。
普段も日吉の商店街の飲食店で「試合頑張れ!」とか「今日勝ったんだね!」などお声掛けいただいて嬉しいです。

まだまだ感謝を伝えたい人は山ほどいますが字数の関係でまたの機会にさせていただきます。ありがとうございます!
ここまで長々と偉そうにチームを支えるとか語らせていただきましたが、そんな支えるはずの立場である自分も多くの人に支えられています。
もしかしたら、支える立場の人もきっと誰かに支えられていて、自分も知らないところで誰かの力になっているかもしれないです。(多分)
そう考えると主務の立場の自分にできることはすべての人に真摯に向き合うことだと思います。
それが回り回ってチームのためかもしれませんから。
最後に
リーグ戦も折り返しに入りましたが、チームのみんなを信じて自分もできることを全うしたいと思います。
最後にもう一度こんな笑顔で終われるように。

お読みいただきありがとうございました。
今後ともご声援のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
次回は山﨑純(4年生)です!乞うご期待ください!
ブログリレー 髙田淳貴
2019年9月30日 19:00| Comment : 0

かけがえのない経験
はじめに
誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。
私、本年度慶應義塾大学環境情報学部4年ならびに体育会バスケットボール部所属の髙田淳貴と申します。よろしくお願い致します。
本ブログでは、4年間を通して早慶戦やリーグ戦などの様々な試合を経験させてもらっている中で感じてきた、充実感や苦悩について書いていきたいと思います。
拙い文章ではありますが、ぜひ最後までお付き合いください。
未知のレベルへの挑戦
高校までずっと徳島県でバスケットボールをしてきた私にとって、関東大学バスケのレベルは未知の世界でした。
実際、慶應大学に入学し、練習に参加して初めて感じたのは、今までに経験したことのない体の強さやプレーの激しさでした。
そんな中始まった1年目。
春シーズンは環境に慣れることに精一杯で、自分の持ち味を出す事など全く出来ませんでした。
それでも、ありがたいことに少しずつ試合を経験させてもらえるようになり、だんだんと自分の通用する部分が分かってくるようになりました。
当時は、レベルの高い環境の中で自分のプレーが成長していくことが純粋に楽しかったです。
特に1年時は関東1部リーグに所属していたので、テレビで見ていたような憧れの選手達と実際に対戦できるということに本当にワクワクしていました。
そして迎えた初めてのリーグ戦。
初戦の東海大学戦でコートに立った瞬間の光景や感情は、今でも鮮明に覚えています。
それぐらい高校までの自分の状況を考えれば、奇跡的な出来事でした。
そこからの約2ヶ月間のリーグ戦は、ただがむしゃらに挑戦し続けました。
うまくいく試合もあれば、全く通用しない試合もありました。
しかしその全てが自分にとって貴重な経験になりましたし、何より1試合1試合が本当に楽しかったです。
当時、先輩達に「1年生は何も考えなくていいからただプレーを楽しめばいい」という言葉をいただきましたが、そのおかげもあり本当に充実した1年目を過ごすことができました。

辛く難しかった2年目
上述したように充実したシーズンを送ることができた1年目でしたが、2年目は真逆と言っていいほど難しいシーズンになりました。
おそらく、長いバスケットボール人生の中で最も悩み、もがき続けた1年間だったと思います。
チームとしても早慶戦での敗北や期待されていた1部昇格を逃すなど、良い成績を挙げることができず、個人としても全く思い描いていたようなプレーができない日々が続いてしまったのです。
この年からスターティングメンバーとして出場するようになりますが、その状況に対して大きな責任感やプレッシャーを感じていたのかもしれません。
プレーに思い切りがなくなり、結果が出ないことにさらに焦りが生まれるという悪循環に陥っていた私は、大きな壁にぶつかってしまいました。
何をやってもうまくいかない。
出してもらっているのに不甲斐ないプレーしかできない。
もはやプレーを楽しむなどという感覚は無く、どうすれば良いのだろうかという考えばかりが頭に浮かんでいました。
なんとかリーグ戦の後半には吹っ切れて少しリズムを取り戻すことができましたが、それでもやはり総合的には苦しんだシーズンでした。
しかし今思い返してみれば、上手くいかないながらも試行錯誤を繰り返して挑戦し続けた2年目は、精神的には一番成長できた期間だったような気がします。
乗り越えた先に
何回もチームミーティングや学年ミーティングを重ね、始まった3年目。
個人としては、去年の二の舞にならないようにと強い気持ちで臨んだシーズンでした。
春シーズンは結果こそ出ませんでしたが、チームの雰囲気や個人としての手応えも確実に良くなっていることが実感できました。
試合ごとの気持ちの切り替え方などがだんだんと分かってきたことで、楽しみながらプレーする感覚も戻り、いつしか壁も乗り越えられていました。
そして乗り越えた先、最も充実していたのがリーグ戦でした。
チームとしても下馬評を覆す結果を出すことができ、個人としても大きくスタッツを伸ばすことが出来ました。
過度なプレッシャーを自分にかけるのではなく、純粋にバスケットを楽しむこと。
それこそが自分にとっては一番大事なことでした。
おそらく、2年目の挫折がなければここまで考えることはなかったですし、今思えば自分は大学生活を通して本当にかけがえのない経験ができているんだということに気づくことができました。

集大成として
そして今年、学生最後のシーズンを迎えました。
最初は正直つまずきましたし、いかに自分たちが先輩に甘えていたかを実感しました。
それでも、チーム一丸となってやってきたことが少しずつ形になり始め、楽しみながらシーズンを送ることができています。
何より嬉しかったのは、3年ぶりに早慶戦に勝利することができたことです。
個人的にも2年、3年時の早慶戦は全くチームに貢献することができず苦しい思いをしていたので、今年勝てたことで、少しですが努力が報われたような気がしました。

そして最後に。
リーグ戦が開幕し、約1ヶ月が経過しました。
スタートダッシュには失敗しましたが、まだまだこれからです。
今年度のチーム、そして個人としてはバスケットボール人生の集大成として残りの試合を楽しみながら全力で戦っていきます。
これからも応援よろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回は野田遼太朗(4年生)です!乞うご期待ください!